エマ・ワトソン、中絶を拒否されて亡くなった女性を偲ぶ
エマ・ワトソンが、中絶を拒否されて亡くなったアイルランドの女性にオープンレターをしたためた。「ハリー・ポッター」シリーズでお馴染みのエマは、妊娠17週目の敗血性流産の合併症が原因でユニバーシティ・ホスピタル・ゴールウェイで31歳の若さで息を引き取ったサヴィタ・ハラッパナヴァー博士を偲び、ペンを取った。
ハラッパナヴァー博士の死はアイルランドの政治家を動かし、母体の命が危険に晒された場合、医師による人工流産を可能とさせる法案を通過させ、5月に行われた1982年の妊娠中の子供を母親と同様に保護することで人工中絶を違法とする憲法修正第8条を無効にする国民投票の結果、66.4%の得票率で可決された。
ポーター・マガジンに掲載されたハラッパナヴァー博士の功績を称える寄稿の中で、エマはこう綴っている。「あなたは何かの運動の象徴になりたいなんて思っていなかったことでしょう。ただ自分の命を救う手立てを望んでいたはずです。あなたが亡くなったというニュースが2012年に流れた時、アイルランドの活動家による緊急対策を求める声は世界中に響き渡りました。憲法修正第8条の無効を求める声です」「社会的不公正が原因による悲劇的な死が何度もを起こるたびに、私たちの地元や世界中のコミュニティ全体がその死を嘆き、追悼し、集結し、宣言します。社会的に問題が解決されない限り、安らかに眠れないと。死者への約束として、そして社会への警笛として詠唱します。2度起こさないと」
そして、昨年500万ポンド(約7億4000万円)を男女平等と女性の権利活動のために個人的に寄付したエマは、ハラッパナヴァー博士の死について、「ダブリンの墓標にはこう書いてあります。『あなたが眠ることで、私たちは目が覚めた』と。生存している女性よりも生まれてくる子供命を尊重したあの憲法修正第8条は、1つの国家への警鐘となりました。あなたや、安全で合法的な中絶を求めてイギリスまで行かざるを得なかった女性たち全てにとって、これはやっと手に入れた正義でした」「アルゼンチンからポーランドまで、中絶を制限する法律が、少女や女性、妊婦を罰し、命を危険に晒しています。北アイルランドの中絶法はまだ存在しています。あなたの名のもと、そして私たちの解放に向けて、リプロダクティヴ・ジャスティスのために戦い続けます」と続けた。
またエマはインスタグラムでこうも記している。「新しい法律は、運動の象徴となることを望んでいたのではなく、ただ自分の命を救う方法を望んでいた女性をリスペクトした活動家から、すでに『サヴィタ法』とも呼ばれています」
(BANG Media Internationasl)