米スキー元世界王者が長野県の雪崩に巻き込まれて死去

 プロスキーヤーのカイル・スメイン氏が死去した。31歳だった。米カリフォルニア州出身で元世界選手権王者のスメイン氏は長野県でのスキー中に雪崩に巻き込まれて死亡、アクションスポーツ写真家のグラント・ガンダーソン氏が今月29日、「昨日は、決定的に最悪な悪夢のようなシナリオだった」とSNSで伝えた。白馬乗鞍岳天狗原の東側にある標高約2100メートルの斜面で「バックカントリー」と呼ばれるスキー場外の区域だった。

 「この日は旅の最終日ということで、フリースキーに行くためのメローツアーに出かけた。前日は最高のスキー/シューティングの日だったからだ」と語ったガンダーソン氏は10日間の疲れのためベースキャンプに残り、スメイン氏ともう一人のプロスキーヤーのアダム・U氏を含む一行は、最後の滑りに出かけたという。

 ガンダーソン氏はこう説明した。「トランジションエリアでは誰もが安心していた。もう一組のスキーヤーが雪崩を誘発し、隣の斜面の巨大な雪崩(深さ2m)に踏み込んでしまったのだ」「アダムとカイルともう一人のスキーヤーは逃げようとした。アダムは深さ1.5mに25分間も埋まっていたが、無傷。これは奇跡だ。隣に埋まっていたスキーヤーは内臓損傷で死亡。カイルは衝撃で50メートル投げ出され、埋まって死亡した。現地では、カナダの山岳ガイド2名と、救急医師・看護師など4、5名からなる別のグループが救助にあたった。医師たちはカイルともう一人のスキーヤーにできる限りのことをしてくれた。アダムと私は、このことを一生、思い起こすことになるだろう」

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