月亭可朝さん、破天荒な生き様…「ストーカー事件」さえも芸の肥やしに
「嘆きのボイン」で知られた落語家の月亭可朝さんが死去。思い起こされるのはストーカー行為で逮捕された事件。世間を大いに騒がせましたが、その顛末は可朝さんの破天荒な生きざまを示すものとなりました。
公開日:2018.4.9
月亭可朝さん死去、80歳…急性肺腺維症で
カンカン帽で「嘆きのボイン」を歌った落語家の月亭可朝(本名・鈴木傑=すずき・まさる)さんが3月28日に急性肺腺維症のために兵庫県内の病院で亡くなったことが9日、分かった。80歳だった。
月亭可朝さん死去、80歳…急性肺腺維症、「嘆きのボイン」で一世風靡(ふうび)
1969(昭和44)年にコミックソング「嘆きのボイン」を発売し大ヒット。その後も国政選挙への出馬と落選、ストーカー事件で逮捕されるなど破天荒な生きざまを貫いた。
月亭可朝さん死去、80歳…急性肺腺維症、「嘆きのボイン」で一世風靡(ふうび)
可朝さんの生き様を示した「ストーカー事件」を振り返る
第一報がデイリースポーツに掲載されたのはは2008年8月13日。
【2008年8月13日デイリースポーツ紙面より】
元交際相手の50歳代女性に復縁を迫るために繰り返し電話をかけたなどとして、大阪府警淀川署は12日、ストーカー規制法違反容疑で兵庫県西宮市の落語家・月亭可朝容疑者(70)=本名・鈴木傑=を逮捕した。調べでは、女性から交際を拒否されたことに腹を立て、ひわいな内容を含む電話や手紙を繰り返した疑い。
(中略)
調べによると、可朝容疑者と女性は2001年9月ごろに女性が勤務していた飲食店で出会った。可朝が「サイン書いたるから、携帯番号教えてや」と持ちかけ、交際がスタートしたという。
その後、約7年近く逢瀬(おうせ)を楽しんだが女性は今年7月に別れを切り出した。それでも可朝容疑者がしつこく交際を迫ったため、同月末に女性が同署に「自分は別れたいが、相手が別れてくれない。どうしたらいいのか」と相談。
警察からのアドバイスを受け、8月2日に女性が電話で「これ以上、連絡してきたら警察に言います」と“最後通告”をした。可朝容疑者はそれにも懲りず、同4日に2回、5日に11回と計13回にも及ぶ電話をかけた。
さらに、8月4日の消印で、女性が当時勤めていた職場に「真偽は分からないが、女性の男性関係などを記した」(警察関係者)手紙とハガキを1通ずつ送付。差出人の欄には可朝容疑者の本名が記されていたという。
(中略)
エロの要素を入れた漫談とカンカン帽で一世を風靡(ふうび)した可朝容疑者だが、相手を“カンカン”にしたのがシャレにならないオチを招いてしまったようだ。
その後、謝罪会見が行われましたが、悪びれもせず…。