「鳴尾記念・Ｇ３」（１日、阪神）

　またしてもユタカだ。６番人気のトウケイヘイローが鮮やかに重賞２勝目を挙げた。鞍上の武豊は日本ダービーのキズナに続いて２週連続の重賞Ｖを達成した。初の２０００メートル戦だが、勝ちタイムの１分５８秒９はレースレコードを０秒４更新。「ボクが以前に乗った時より馬が成長している。今回で新しい面が出せたのでこれからが楽しみです」と笑顔でパートナーの奮闘をたたえた。

　見事なエスコートだった。２番手追走から１０００メートル通過付近で思い切り良く先頭へ。直線はロスのないラチ沿いを進み、後続の追撃を封じ込めた。「向正面で、ケンカをしても…と思って行かせたましたが、直線で追い出すとまた伸びてくれました」と振り返った。

　清水久師も「乗り方はお任せしていましたが、本当に好騎乗ですね。いや～、びっくりしました」と名手に賛辞を惜しまない。安田記念ではサダムパテックに騎乗し、２週連続Ｇ１制覇を狙う武豊。前人未到のダービー５勝目を挙げた勢いはまだまだ続きそうだ。