【フェアリーS】ターフ芝もいける

 「フェアリーS・G3」(12日、中山)

 クイーンズターフがデビュー2連勝で重賞ジャックを目指す。ダートの新馬戦を制したが、陣営は芝適性を感じ取っている。精神面も大人びており、一発の可能性を秘めている。

 勝ち上がりが12月の阪神ダート戦。芝初挑戦が牝馬限定といっても重賞。だからこそ、クイーンズターフが格好の穴馬候補だ。

 ディープインパクト産駒とはいえ、母フラッテローザが南関東で活躍したフリオーソの全妹という血統。積極的にダートの新馬戦を使ったと思われがちだが、さにあらず。陣営では当初、年明けに芝で初戦を迎える腹づもりで調整していたという。

 阿南厩務員が内情を明かす。「思ったより仕上がりが早くてね。調教でもよく動いていたし。それで使えるなら早めにと。たまたま番組の巡り合わせがダートだったんですよ。調教でも走りは軽い方ですから」。芝対応という最も不安点に挙げられそうな部分を全く心配していない。

 大人びた気性も強みだ。実は新馬戦当日の12月14日、阿南厩務員はもう1頭の担当の牡馬サージェントバッジ(3歳500万下)とともに中京競馬場にいた。普通であればカリカリしがちな牝馬を担当者が帯同するところなのに「この馬はものすごくドッシリして細かいことを気にしない。扱いやすいから」と同僚に任せた。結果はどちらも勝利した。担当者にも今、勢いがある。

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