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イチ覚悟の移籍、すごく前向きな挑戦

2012年7月25日

　移籍会見で感極まった表情を見せるイチロー（ロイター）

　『ネガティブな挑戦』とは、マ軍のチーム事情を指す。若手育成に定評のあるウェッジ監督の下、チームは昨季途中から次々と有望選手をメジャーに昇格させて経験を積ませる方針に転換した。チームミーティングの内容はもっぱら若い選手に向けてのもの。経験の乏しい選手たちとの間に野球に対する価値観の違いを感じるのは自然の流れだった。

　新しいシーズンを迎えてもチームは前年の方針を継続。クラブハウスやダッグアウトの中で感じる空気に変化はなかったようだ。「自分なりに考え、出した結論は２０代前半の選手が多いこのチームの未来に来年以降、僕がいるべきではないのではないか」。リンカーン球団ＣＥＯによると、イチロー側からトレードの要求があったのは「数週間前」だったという。

　『すごく前向きな挑戦』イチローは「環境を変えて、刺激を求めたいという強い思いが芽生えてきました」と言った。メジャー挑戦以来、続けてきた２００安打が昨季で途切れ、今季も打率・２６１と不振を極めた。移籍に打開策を求めたといえる。

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