宇良 幕下でも白星スタート
関学大から初めて大相撲界に入り、5月の夏場所から3場所連続勝ち越している幕下西54枚目の宇良(木瀬部屋)が九州場所初日の8日、今場所初めて相撲を取り葵(錣山部屋)を寄り切りで破って白星スタートを切った。
宇良はいつものように立ち合いで低く潜っていったが、葵に右上手を取られる苦しい体勢。しかし、左差しで頭を付けてじっくり勝機をうかがい、最後は右手で相手の左足を取りにいくと、そこから一気に前に出て寄り切った。今場所から幕下に上がり、「強かったです」と対戦相手が強化されてきたことを実感したが、苦しい体勢になってもあわてず自分の相撲を取りきった。
学生時代には九州で開催された大会には縁がなく、今回初めて福岡に来たという。幕下に番付が上がったことで博多帯も付けることができるようになった。今場所の目標は「まずは勝ち越しです」と控えめに語ったが、変幻自在の取り口を見せるアクロバット力士が、博多の土俵を盛り上げてくれそうだ。