町田樹“氷上の哲学者”の言葉を聞け
2014年1月28日
これらの豊富なボキャブラリーを支えるのが、読書だ。「この競技はとにかく移動が半端ない。中学、高校の時に目覚めました」
実家のあった広島のリンクが使えない時は福岡などのリンクに遠征。岡山・倉敷翠松高時代は実家の広島から新幹線で通学していた。移動のお供はいつも本。「読書はクリエイティビティが上がっていく感じがする。目で字を追い、紙をめくることが僕にとっての精神安定剤」と話す。
また、表現者として言葉でも“魅せたい”という思いがある。「一流の人は言動にも個性がある」。最近はコメントが期待されることが多くなり、「やばい、ネタないってときもある」と笑うが「セルフプロデュースというかプロモーション上のキーとしてやってる」と演技者としての自己演出につなげている。
目指すは「純粋芸術としてのフィギュアスケート」。SP「エデンの東」、フリー「火の鳥」とも長い構想期間を経て、五輪に向けて作り上げてきたプログラムで、「町田樹史上最高傑作」と胸を張る。「ソチに行く人間はメダルを狙うのが義務。金メダルを狙いたい」。不思議な魅力を持つ“氷上の哲学者”の言葉。ただのビッグマウスに聞こえない。
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