多田はV9「勝って泣くのは初めて」
「WBA女子世界ミニマム級タイトルマッチ」(3日、後楽園ホール)
ボクシングの女子トリプル世界戦が行われ、WBA女子世界ミニマム級王者の多田悦子(31)は黒木優子(21)を3‐0の判定で下し、9度目の防衛成功した。
多田が黒木に力の差を見せつけた。サウスポー同士の対戦で、スピード、テクニックとも地力の違いを発揮。大差の判定で圧勝し、「相手はもっと前に出てくると思ったけど、効いたパンチは一発もなかった」と傷ひとつない顔で振り返った。
試合終了直後は、引退したWBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃氏をまねて、勝利を確信してコーナーに上がって腕組み。リングサイドで観戦した西岡氏本人へ直接アピールしてみせた。その後は一転して涙を流し、「勝って泣くのは初めて。いつもと違うキャラでゴメンね。これからも、お客さんが喜ぶ試合をしたい」とV10を見据えた。