天笠、大番狂わせへ“玉砕戦法”
「WBA・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(31日、ボディメーカーコロシアム)
ダブル世界戦の調印式、ルールミーティング、前日計量が30日、大阪市内で行われ、4選手とも一発でパスした。日本開催の世界戦で初めて両者が別製グローブを使用することが決まった世界スーパーバンタム級王座戦では挑戦者の天笠尚(29)=山上=がメキシコ製の“極薄”を選択。世界的な大物、ギジェルモ・リゴンドー(34)=キューバ=を相手に差し違えも辞さない覚悟でKOを狙う。
無敵王者に天笠が選択したのは“玉砕戦法”だ。「倒すしか勝ち目はない。勇気を出して当たって砕ける。負けて当たり前。怖がっても仕方がない」と腹をくくった。
防御能力が優れる相手に狙うのは、差し違えも辞さないKO勝ちだ。リゴンドーが米国製にこだわったため、天笠が選んだのは「ナックル部分が薄い」メキシコ製だった。
「一発でも当てれば有利」と試合で初めて使用する。拳を痛める危険はあるが、硬い拳の衝撃がまともに入れば王者とて無傷ではすまない。「相打ち。それしかない」と悲壮な覚悟で何度も口にした。
趣味は競馬。先日の有馬記念は外したが「ボクシングは当てますよ!」ときっぱり。大番狂わせの万馬券をつかむ。
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