井上尚弥 圧巻4回KO!“挑発”金芸俊に制裁ストレート葬「全てが分かる前に終わった」次戦はラスベガス

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(24日、有明アリーナ)

 統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が、WBO同級11位の挑戦者・金芸俊(32)=韓国=を4回2分25秒KOで下し、WBCとWBOは4度目、WBAとIBFは3度目の防衛に成功した。10戦連続KO勝ちで、日本選手歴代1位の世界戦勝利数を24に伸ばした。王座戦は当初、昨年12月24日に開催予定だった。対戦予定だったサム・グッドマン(オーストラリア)が2度負傷。試合が1カ月延期された上に、今月11日に急きょ対戦相手が変更となった。

 モンスターが牙をむきながら笑った。4回、挑戦者のボディーを強烈に打ち抜くと、ダメージを隠すように「来い、来い」と挑発してくる相手に、容赦なく強烈なワンツーを浴びせた。「(挑発に)ちょっとムッとはした(笑)。絶対倒してやろうと思った。そんなことしなきゃいいのに」。右ストレートがアゴを捉え、相手陣営はたまらずタオルを投じた。

 13日前に急きょ代役が決まった金は未知数だったが、リング上で対峙(たいじ)しながら戦い方を組み立てた。1回、けん制しながらも尚弥は圧をかけて前進。2回から徐々に距離を詰めて被弾する場面もあったが「全てが分かる前に終わった」。力量の差は明らかだった。

 当初、昨年12月24日に予定されていたグッドマンとの防衛戦が、相手の2度にわたる左目負傷で中止。異例の1カ月延期を経て、試合直前に対戦相手も変わるドタバタ劇となったが、拳一つで吹き飛ばし、観衆1万5000人の留飲を一気に下げた。異例づくしの日々が終わり「終わってみると、どの試合よりもどっと疲れた。不安な中、メインイベンターの責任を果たせたかな」と本音も漏れた。所属の大橋秀行会長は「携帯電話が鳴るのが恐怖になった」と波乱続きの興行を終えて肩の荷を下ろしつつ「井上尚弥もこの経験で一皮むけたモンスターになったのでは。今日の試合はとてつもなく大きな試合だった」とうなずいた。

 世界からの評価はより強固なものとなった。米大物プロモーターのボブ・アラム氏(93)は「日本は大谷翔平という素晴らしい選手をロサンゼルスにもたらしてくれたが、今年の春、井上尚弥という素晴らしい選手をラスベガスにもたらしてほしい」とリング上で公開ラブコール。試合後、観客にプレゼントを投げ込む尚弥の姿を見届けると「ドジャースからスカウトがこないように見守ってください」とアメリカンジョークも滑らかだった。

 日本の至宝も「自分自身、海外での試合も目指しているので、今年の春、ラスベガスで試合をしたい」と呼応。「今年はラスベガス、サウジアラビアと海外での試合を予定しているので、楽しみにしていてください」。海外再進出の予行演習を終え、日本のファンに決意を込めた。

 ◇井上尚弥(いのうえ・なおや)1993年4月10日、神奈川県座間市出身。相模原青陵高時代にアマ7冠に輝いた。2012年10月プロデビュー。14年、WBC世界ライトフライ級、WBO世界スーパーフライ級、18年にWBA世界バンタム級王座を奪取し、3階級制覇を果たした。22年、アジア勢とバンタム級では初の4団体統一。米専門誌「ザ・リング」選定の全階級を通じた最強ランキングのパウンド・フォー・パウンドに日本人で初めて選出された。23年、スーパーバンタム級でも4団体統一を果たし、史上2人目の2階級での4団体統一。165センチ。右ボクサーファイター。

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