青木真也“有終”の秒殺一本勝ちで男泣き MMA引退を示唆「良きところで線引かないと」「ONE辞めるか、選手辞めるか」

 「ONE」(23日、さいたまスーパーアリーナ)

 MMAライト級マッチが行われ、元ONE王者の青木真也(41)は、エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)に1回53秒、相手に跳びついての腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。試合後はリング上にグローブを置いて男泣き。これをONEラストマッチと位置づけていたが、「フォラヤンがいたから頑張ってこられた」と感慨を込め、「関係各所に断りを入れてから正式に発表したい」とMMA引退も示唆した。

 青木らしいフィニッシュだった。右腕で相手の左肘をカンヌキで抱えた状態で跳びつき、そのまま引き込んで下からの腕ひしぎ十字固めを決めて、相手はたまらずタップアウト。勝ち名乗りを受けると、男泣きした。

 2012年にONEと契約し、フォラヤンとは16年に戦ってTKO負け。19年に肩固めの一本勝ちで雪辱を果たし、21年にも腕ひしぎ十字固めで一本勝ちしている。試合前から笑顔でグータッチを交わしていたが、「(今回は)僕も戦う状態になかったかもしれないが、エドゥアルドも戦う状態じゃなかった。なので、こういう試合だった。ダメだったら試合を投げちゃおうと思っていた。僕が生きてきて、こんなに穏やかなMMAの試合はないんじゃないですか」と振り返った。

 試合後はリング上にグローブを置いたが、「ONEを辞めるのか、選手を辞めるのか、それも含めて考えたい」と明言は避けた。「ずっと(気持ちが)切り替わってない。練習みたいな気持ちだった。本当は良くないが。あの状態だったらずっと試合できると思うが、レベルを下げて、条件を下げてやればずっとできると思うが、やっぱり今年42なので、いつまでやってんだというのをすごく感じている。良きところでちゃんと線を引かないとなと思う」と吐露した。

 12年上がり続けたONEに対しては感謝を込めつつ、「チャトリ(CEO)は僕が辞める道を(ONEで)つくれるのか。なんでボーナスが出ないんだと。要らないけど、ないのはおかしいだろって」と青木節を展開。近年は闘志に陰りを感じていたといい、「去年、試合する前にやりたくねえなと本当に思った。今年また思った。でも、すごく穏やかだった。戦う状態にないと思う。あとはマネージャーの田中宏治(皇治)がどうするか。アイツが権利を持っているので。田中宏治に聞いてください」と煙幕を張った。

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