東電3・9%賃上げ 満額回答は見送り
東京電力ホールディングスは13日、2025年春闘で、全社員の年収水準を3・9%引き上げると労働組合に回答し、妥結した。労組側は4%上昇を求めたが、厳しい経営環境を踏まえ満額回答は見送った。初任給は学歴に応じ1万3700~2万3千円上げる。
東電担当者は、24年4~12月期の減益決算や、柏崎刈羽原発(新潟)の再稼働が実現していない点を挙げた上で「電気事業の継続と福島第1原発事故への責任貫徹に向けた人材確保のため、最大限の回答をした」とコメントした。
東電は福島事故後、一般社員の平均年収を一時20%削減した後、段階的に増額させている。