「エクセルに計算式禁止」「社員20人なのにLINEグループ30個超」…ブラック会社の愚痴が止まらない…無駄業務のオンパレード
「もう無理、会社がブラックすぎる!」…25年間アパレルで働いてきたRさん(46歳)は、1年前に現在の会社に転職しました。Rさんに会うたびに飛び出すのが会社の愚痴。「そんなに嫌なら辞めればいいのに」と思いつつ、その話を聞くと、「よく耐えているな…」と驚かされるほど、驚きのルールや無駄な業務のオンパレードなのです。
■ルール1:エクセルに計算式を入れるな!
まず驚いたのが、エクセルの使い方。
「エクセルは計算式を入れちゃダメなんだよね」
「えっ、エクセルって表計算ソフトじゃないの?」
Rさんの会社では、エクセルはあくまで“フォーマットとしてだけ”使うのがルールで、計算式や関数を入れるのは禁止なのです。理由は「フォームが崩れるから」だとか。その結果、計算は手作業で行い、修正があるたびに入力し直します。効率化どころか、逆に時間がかかる始末です。
さらに驚いたのが、エクセルで作った資料の扱い方。
「作った分は、社内の関係者全員分をコピーして配布する」
「共有フォルダとか、メール添付じゃダメなの?」
「ダメ。全員分の紙を印刷して、紙で個人管理するのが社内ルールなんだって」
デジタル時代に逆行する、驚きの紙文化。聞いているだけで頭が痛くなりそうです。
■ルール2:LINEグループが30個以上!?
「社内のLINEグループ、もう30個超えたよ」
「社員20人しかいないんだよね?どういうこと?」
Rさんの会社では、些細な業務ごとにLINEグループが作られます。「営業案件A」「経理報告B」「備品管理C」といった具合に細分化され、通知が鳴りやまないのが日常茶飯事。そのため通知が追い切れず、重要な情報を見逃すこともしばしばです。
「通知音が鳴り止まないから、仕事してるのかスマホ見てるのか分からなくなる」
業務時間外でも通知は止まらず、Rさんと話している間もバイブレーションが頻繁に鳴っていました。これでは生産性が上がるわけがありません。
■ルール3:残業申請は16時まで、しかも紙ベース
「残業するときは、当日の16時までに、紙の申請書を出さないといけないの」
「でも、残業が必要かどうかなんて、16時に分からないこともあるよね?」
「そうなの!結局、後から出すと怒られるし、申請の紙を書くのも手間だし、何がしたいのか分からないよ」
残業を申請しないといけないほど忙しいのに、その手続きが非効率すぎて時間を奪います。申請書の提出が遅れれば、なぜそれを見越して仕事しないんだと責められるらしく、まさに本末転倒な状況です。
■無駄が無駄を呼ぶ…
とにかく社内の業務が無駄だらけ。おかしい!と思って改善する提案をすると「余計なことをするな」と叱られるそうで、転職してきたRさんは異端児扱いです。
社内の無駄な業務が多いので、本来の自分の仕事に向き合う時間が取れません。そこでRさんが土曜日の早朝も出勤すると、同じように休日出勤している社員が数人いたりするそう。1年以内に辞める社員も多いそうですが、それでも改善される気配はありません。
「そんなに嫌なら辞めれば?」と聞くと、友だちはこう答えます。
「次の転職先が見つかるまで怖いんだよね。ただの愚痴だけど、辞めるって決断するのも簡単じゃないのよ」
たしかに45歳を過ぎると転職のリスクは大きく、条件に合う求人が少ないのも事実です。
「辞めればいい」と簡単には言えない現実を抱えるRさん。それでも愚痴を言える相手がいることで少しは救われている様子です。
「次会うときは明るい話も聞けるといいな」
そんな思いで、今日もRさんの愚痴を聞き続けています。
(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)
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