両陛下、4月7日に硫黄島へ 戦没者慰霊、戦後80年
宮内庁は21日、天皇、皇后両陛下が戦没者を慰霊するため、太平洋戦争の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)を4月7日に日帰りで訪問されると発表した。今年は被爆地の広島と長崎、激しい地上戦で多数の住民が犠牲になった沖縄も訪れる見通しで、戦後80年に際した一連の訪問の始まりとなる。
宮内庁によると、7日午前、政府専用機で羽田空港から出発し、午後に海上自衛隊硫黄島航空基地に到着する。
日本人戦没者をまつる国の「天山慰霊碑」(硫黄島戦没者の碑)、村が整備した「硫黄島島民平和祈念墓地公園」、日米双方の犠牲を悼むために都が造った広場「鎮魂の丘」を順に回り、拝礼する。
硫黄島は太平洋戦争末期の1945年2月、米軍が上陸して約1カ月の激戦となった。厚生労働省などによると、日本兵約2万1900人、米兵約7千人が死亡したとされる。
戦後80年の訪問は6月に広島と沖縄、9月に長崎が検討されている。天皇陛下は2月の誕生日記者会見で「各地で亡くなられた方々や、苦難の道を歩まれた方々に改めて心を寄せていきたい」と述べた。