警視庁採用、志望者を後押し 初任給アップ、先輩職員と交流
採用試験の受験者数が減少している警視庁は、2025年度から民間企業と併願しやすいよう試験方法を変更するほか、26年春に入庁する大卒者の初任給を30万円超に引き上げる。先輩職員との交流や、警察の装備品に触れてもらう中高生向けの企画も実施。首都の治安を維持するため、新しい仲間を増やす取り組みに力を入れている。
同庁によると、24年度の受験者は8341人。少子化などを背景に、ピークだった10年度の3分の1以下となっている。
25年度試験から従来の教養試験とは別に、民間企業の採用で広く利用されている「総合能力試験(SPI3)」を選択できるようにし、時間を短縮する。25年度の第1回試験の応募締め切りは今月21日。
試験合格者の約4割が辞退していることも課題で、安心して入庁できるよう内定者らを対象に、警察学校の施設を見学し若手職員と話せるイベントを開催。2月に参加した男性は「気軽にいろいろな話を聞くことができ、不安がなくなった」と語った。