SBIHD子会社が申告漏れ 34億円、中国での経費過大か
国内で計上すべき所得を中国の関連会社に移したとして、東京国税局が、金融大手「SBIホールディングス(HD)」(東京)の子会社に対し、2022年3月期までの3年間で約34億円の申告漏れを指摘していたことが17日、関係者への取材で分かった。過少申告加算税を含め、HDに対して約2億円を追徴課税したとみられる。
子会社は「SBI BITS」(同)で、システム開発などのため、中国の関連会社に代金を支払っていた。国税局は、この際設定された人件費が通常の3倍以上となっており、その分日本で計上すべき所得が減少していたと判断。所得が国外へ流出することを防ぐ「移転価格税制」を適用した。
子会社の損益を通算して親会社が納税する「連結納税制度」の適用を受けていたため、SBIHDが追徴課税の対象になった。同社は「見解に相違があったが、国税局の指摘に従い、修正申告し納税した」としている。
BITS社は15年設立。ホームページによると、SBI証券などSBIグループ向けのシステム開発を行っている。