福岡の第2滑走路、供用開始 国際線で利用、訪日客増に対応
福岡空港(福岡市博多区)で20日、新設の第2滑走路(全長2500メートル)の供用が始まった。日航は記念の遊覧フライトを実施。訪日客が増える中、離着陸の処理能力は年17万6千回から18万8千回に増大し、主に国際便が離陸用に新滑走路を使う。発着枠の拡充により、常態化している混雑を緩和し「アジアの玄関口」としての利便性向上が期待される。
国土交通省によると、国の事業で滑走路を増設するのは2020年の那覇空港以来。
この日、第2滑走路の初便となった日航の遊覧フライトは福岡、佐賀、長崎、熊本の4県上空を周遊した。その後も続々と国際便が飛び立った。
空港を運営する福岡国際空港(FIAC)の田川真司社長は「九州の経済成長や国際交流の促進につながる大きな一歩だ」とコメントした。
福岡空港は市中心部に近く利便性が高い。23年度の乗降客数は国内線、国際線合わせて約2500万人。アジアを中心に国際線利用者が近年大幅に伸びている。「日本一過密」とも言われる状況で、ピーク時を中心に遅延が多発、15年度に整備事業に着手した。