「世界初クレーター探査できた」 YAOKI月面撮影を報告
新興宇宙企業ダイモン(東京)は21日、米企業の着陸機に搭載され月面を撮影した超小型探査車「YAOKI(ヤオキ)」についての報告会を東京都内で開いた。中島紳一郎社長は、想定より低い温度でも正常に機能し「世界初のクレーター内探査ができた」と説明した。
ヤオキを搭載したインテュイティブ・マシンズの「ノバC」2号機は日本時間の今月7日、月に到着したが、南極付近にあるクレーター内部の斜面に着陸し転倒。太陽電池パネルでの充電ができず、電力を使い切る前に急いで全搭載機器を起動することになった。
ヤオキは搭載された面に日が当たるのを待って月面に放出される予定だったが、日陰になったまま着陸の約6時間後に活動を開始。着陸機が放出用の装置の電源を入れられなかったため、格納ケースの中から30枚ほどの写真を撮影した。写真を重ね合わせると、太陽光の当たったクレーターの縁や着陸機の折れた脚、他の機器のものとみられる人工物が写っていることが分かった。