糸井、残り27試合「全部行く」 逆転CSへ4番の決意

 中断中、ベンチで金本監督(左)と話す(撮影・田中太一)
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 「阪神(降雨ノーゲーム)巨人」(9日、甲子園球場)

 無念の降雨ノーゲーム。阪神・糸井は次に向けて切り替えを強調した。1時間28分の中断中、ベンチでは金本監督と話し込む超人の姿があった。そこで残り27試合全てに出場する決意を明かしたという。

 「『全部行く』って言うとったで。ホンマか!?って言って」。指揮官は笑いながら明かすが、4番としての責任感だった。既に自力優勝の可能性は消滅し、13年ぶりのリーグ優勝は絶望的な状況。最大の目標を失いつつあるが、プロとして残り試合も全力で戦う。

 6日の広島戦。右ふくらはぎの張りを訴えて途中交代した。6月末には死球を受けて右足腓骨(ひこつ)を骨折。依然として完治していないが、手負いのまま出場が続く。だが、3位・巨人と2ゲーム差。Aクラス入り、そしてファンに1つでも多くの勝利を届けるため、グラウンドに立つ使命を感じている。

 この日も「4番・右翼」で先発出場。2死二塁で迎えた初回の打席は二ゴロに倒れた。四回、打席に立つ直前に中断。ベンチではバットを握ったまま、集中力を切らさず再開を待っていた。終盤は最大20連戦の可能性も含め、大型連戦が予想されている。指揮官は患部の状態について、明るい見通しを明かす。

 「大丈夫やと思うけどな」。4日の広島戦では二盗を決めた。痛みは残るが、気持ちが体を動かす。中止後、糸井も言葉に力を込めた。「来週から頑張るしかない。頑張ります!!」。4番が示した全戦出場の決意。逆転CSに向け、全力プレーを続ける。

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