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競馬ギガ盛ブログ「追悼-カワカミプリンセス」(9月16日)

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 栗東・井上です。カワカミプリンセスが天国へ-。突然の訃報に驚きました。無敗のオークス馬。馬サブロー在籍時に西浦厩舎を担当していたワタクシにとっても特別な馬です。

 カワカミプリンセスがデビューしたのは06年。デイリーに移籍して2年目でした。「とんでもない気性やけど、相当な能力がある」。デビュー前、調教に騎乗した柳田助手からこう聞き、狙い続けた牝馬。新馬戦から君子蘭賞、スイートピーS、オークス、秋華賞と勝ち続けた5戦で1番人気だったのはスイートピーSの1戦だけ。馬券的にも“オイシイ”馬でした。

 激しい気性で知られていました。蹄鉄の打ち替えはいつも格闘。前脚は師匠、後脚は弟子が担当し、プリンセスの豪快な回し蹴りは毎度のこと。作業終了後、ベテラン装蹄師が「危険やわ。何頭分も装蹄したあとみたいな疲労や」と息を切らしていたのを思い出します。

 担当する深川助手の苦労も相当なものでした。馬房の横には『猛犬注意!』を書き換えた『猛馬注意!』のプレートが貼られていました。「近づかない方がいいですよ」。毎度のように、声掛けされたのを覚えています。

 愛馬が亡くなった3日後、深川クンに思い出を語ってもらいました。「ちょっと早いかな…」とポツリ。「何年か前に牧場へ会いに行ったんですけど、相変わらずでした。怖い顔をして、耳を絞って近づいてきて。らしいな…って思いましたよ。場長も怖くて触れないって言ってましたから」。年齢を重ねても相変わらずの気性だったようです。

 引退後はお母さんとして過ごし、9頭の子どもたちがJRAでデビューしました。「子どもはめっちゃ溺愛するらしいんです。現役の頃を思うと想像がつかない。意外に子煩悩だったみたい」と苦笑いの深川クン。現役の頃を振り返り、「背中を思いっきりかまれて腱断裂。背筋の筋肉が切れてますよ、って診断されて…」と被害者のエピソードを教えてくれました。かみつかれるのは当たり前で愛馬と油断できない日々だったようですが、「経験したくはないけど、いい思い出です」と優しい表情でうなずきます。

 さすが、父キングヘイローの血。荒い気性だからこそ、レースも爆発力があったといえるでしょう。「オークスのレース後、診療所の前で目洗いをして。そこからがすごかった。終わってから地下道もダッシュして走って止まらなくて。G1のあとですよ?普通、このクラスの馬はメリハリがあるんじゃなかったっけ?って。G1を勝つ馬って、レースのあと“スン”って落ち着いていて、賢いなぁ、さすがオープン馬やなぁ…って思っていたのに。あの子はずっとオン」。プリンセスにスイッチのオフは存在しなかったようです。

 穏やかで、いつも笑顔の深川クン。長い付き合いですが、馬にも人にも怒っている姿を見たことがありません。彼が優しく接することで、カワカミプリンセスの荒ぶる気性は長所としてレースで開花したのでしょう。

「最後まで元気で気丈だったというのを聞いて、なんか、らしいな、って。子どもは走らなかったけど、孫が走ってくれたらいいですね」。荒々しく、強く、たくましく-。その血は継がれていきます。

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