「ＷＢＡ・ＷＢＣ世界ミニマム級王座統一戦」（２０日、ボディメーカーコロシアム）

　統一戦の前日計量は１９日、大阪市難波のヤマダ電機で一般公開され、集まったファン約５００人の前で行われた。ＷＢＣ王者の井岡一翔（２３）＝井岡＝がリミットの４７・６キロ、ＷＢＡ王者の八重樫東（２９）＝大橋＝は１００グラム下回る４７・５キロで、ともに一発でパスした。また、日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）は、今回誕生する統一王者について、勝者は１０日以内にどちらのタイトルを防衛していくか選択し、一方を返上するよう取り決めていたことを明らかにし、ＷＢＡスーパー王者として扱うことは否定した。

　“改造”が完了した肉体を初めて披露した。計量を一発でクリアした八重樫は満面の笑みでポーズ。最軽量級とは思えない、筋肉が浮き上がるような肉体に、会場からため息が漏れた。

　名フィジカルトレーナーの土居進氏の指導で、腹筋運動１日２０００回などの猛烈なトレーニングをこなした成果。土居氏の方針でこの日まで隠されていた体を見た大橋秀行会長は「すごい体になっている。腹筋が飛び出ていた」と、目を丸くした。試合の度に悩まされてきたケガも今回はなく、「前回の出来は３％。今回は１００％。これで負けたらしょうがない」と、仕上がりに自信を見せた。

　減量も土居氏の指導で順調。八重樫は「食べて落とす。前の試合では何日か絶食をしましたが、今回は全くなかった」と話し、「あとはやるしかない。勝ちたいです」とリングに上がるまで細心の注意を払う。

　写真撮影では一翔と向かい合った。予備検診で身長が１・４センチ伸びたことが分かった一翔の印象を「伸びたのは本当なんだな、大きいな」と話した。井岡弘樹会長の１ラウンドＫＯ発言については「全然気にしていない」とあっさり。大橋会長は「１ラウンドＫＯで勝ちたいところですが、（放送する）ＴＢＳさんに失礼なので、判定までいってもらいたい」と、笑いを誘った。王座統一へ、やり残したことは何もない。