ソフトバンクの工藤公康監督（５６）が９日、独走態勢の再構築に自信を見せた。１０日からの２位・日本ハムとの３連戦（ヤフオクドーム）を前に、国際大会出場のために一時離脱していたグラシアルとモイネロが１軍に合流。さらに、故障で戦列を離れていた中村晃、福田、川島も１０日に１軍昇格することが決定。主力５人の大量昇格でパワーアップし、眼下の敵を突き放す。

　静かなヤフオクドームでフリー打撃を行ったのは、キューバ代表での国際大会出場を終え、７日に再来日したグラシアル。倉野投手コーチを相手に６３スイングで１２本の柵越え。「時差ボケも疲れもあるが、１００％に持っていけるようにしたい」。先月１９日から１８試合不在だったが、前半戦でチームをけん引した助っ人が１０日から戦列に戻る。

　同じく７日に再来日したモイネロも投手練習に参加。離脱前まで３９試合の登板で防御率１・４３と安定した数字を残したセットアッパーも戦列復帰し、ブルペンも強化される。

　６月上旬から腰痛で戦列を離れていた中村晃、左脇腹痛で先月２０日に出場選手登録を外れた福田、左肩痛で２カ月以上離脱していた川島の３人も、１０日に１軍復帰することが決定。指揮官は「明日から厳しい戦いも続きますし、経験、実績のある選手たちが戻ってきてくれるのはチームの力になる」と、実績組の復帰を喜んだ。残り３８試合。実力者たちの大量昇格でパワーアップする工藤ホークスが、ぶっちぎりモードへ突入する。