侍ジャパン・栗山監督 村上5番降格の秘話語る「ベンチで大谷翔平と吉田正尚が必死に教えていた」
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶり3度目の世界一に輝いた日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)が27日、都内の日本記者クラブで会見。大会中、村上宗隆内野手(23)を4番から外した経緯について語った。
期間中、1次ラウンドで不振が続いたことから、準々決勝のイタリア戦からは5番に打順を変更。この決定について栗山監督は「監督になった時にいくつかやらないといけない順番がある中で、どういう形であっても勝ち切るんだと、日本の野球を世界一にするんだというのが一番上。そのあとの僕がやらなきゃいけない使命を勝手に決めていて」と前置きした上で、「ダルビッシュ選手、大谷選手のような日本を代表する選手が必ず何人かでてくることがこれからの日本球界に必要だと。投手、野手で何人かいたが、その一人が三冠王をとった村上選手だった」と説明した。
その上で帰国後「宿題を持ったまま終わるよ」と伝えたとし、「もっともっと、今回出たメジャーリーガー全てを超えていくために、1番になるために『宿題があった方が前に進めるからね』と。本人『次は必ず4番を打ちます』と言っていた」と栗山監督。「ただ1つだけ僕が感じていたのは、大谷翔平選手、吉田正尚選手が映像があまり残っていないけど、ベンチで2人が必死に教えていたんです」と説明し「僕以上に若い選手が世界一を求めていて、そういう選手が多くならないと世界一になれないと、僕以上に彼らが感じて前に進めた」と明かした。
その上で、「いつか引退するときに『23年の春先が僕を作ってくれました』と言ってくれることを信じています」とエールを送った。