織田信成氏が公式戦からの引退を表明 4回転2本で最後の“合戦”に挑む!

 「フィギュアスケート・ジャパンオープン」(7日、さいたまスーパーアリーナ)

 フリーだけで争われるプロアマ混成男女混合団体戦の公式練習が6日、行われた。4年前に現役を引退した身ながら、昨年のこの大会でフリーの“自己ベスト”をマークした織田信成氏(30)は、今大会を最後の公式戦とする意向を示した。

 「来年からはもう出ないつもり。フリーを滑るのはこれが最後かな。30(歳)ですから。(演技は)できることはできるけど、次の日同じようにできない。若い人とは回復が違う」。

 とても引退して4年経つ選手とは思えなかった。平昌五輪で金メダルを狙う宇野昌磨、フェルナンデス(スペイン)、チェン(米国)ら現役選手に交じり、練習に臨んだ織田だったが、切れ味鋭い4回転トーループを披露。昨年はこの大会で4回転-3回転トーループを成功させ、178・72点をマーク。非公認大会ながら現役時代の175・64点を上回る“自己ベスト”に「あの3年前の涙の引退はなんだったんだろう」と、笑った。

 今大会に向け、アスリートとしてさらなる進化を求め、実は4回転ルッツやサルコーの習得にも取り組んでいた。ただ、完成は間に合わず「人生は甘くない」と、苦笑い。ただ、昨年よりも4回転トーループを1本増やして臨む。13年のババリアンオープン以来となるフリーでの4回転2本成功に挑む。「4回転2本をまだ日本で決めていないので、決めたい。基礎点は高くなっているし、ミスなく演技できれば、去年を超えられる自信はある」と、手応えをにじませた。

 4年前、現役を引退したときの全日本選手権が行われた会場も、さいたまスーパーアリーナだった。引退後もバラエティ番組などで人気者になりながら、進化し続けた戦国武将織田信長の末裔が、アスリートとして最後の“合戦”に挑む。

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