ISUが謝罪 最優秀衣装候補にホロコースト想起の衣装で波紋「心から謝罪します」
国際スケート連盟(ISU)は3日、公式ツイッターで、今季から始まるフィギュアスケートの年間表彰「ISUアワード」で「最優秀コスチューム部門」において、アントン・シュレポフ(ロシア)のフリーの衣装をSPの衣装と取り違えて候補リストに加えたことを謝罪した。
シュレポフのフリー「シンドラーのリスト」の衣装は、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)を想起させるアウシュヴィッツ強制収容所の囚人服、黄色いダビデの星などがモチーフとなっており、シーズン当初から欧米のフィギュアファンの間で波紋を呼んでいたが、同衣装をISUが最優秀賞候補にノミネートしたことで批判が相次いでいた。ISUはツイッターで「ISUは誤ってシュレポフ氏の間違ったコスチューム(ショートプログラムコスチュームではなくフリースケート)を投票対象として提示したことを後悔しています」と弁明。「このエラーは修正されました。ISUはこのミスと、それが引き起こした悪い感情について心から謝罪します」と謝罪した。
英ガーディアン紙は「ISUが“不快な”衣装の指名を謝罪」と報じ、有識者の声としてシュレポフの衣装について「鈍感で攻撃的」との批判を載せた。ロシアのタス通信などもISUの謝罪について報じている。
「ISUアワード」では、最優秀選手賞や新人賞など7部門で表彰が行われる予定。12月1日に各受賞候補者を発表された。同日から来年2月10日までのインターネット投票により、来年3月10日に各部門の最終候補者3人のノミネートが発表され、モントリオールでの世界選手権で受賞者を発表する。