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2006 兵庫県オープンゴルフトーナメント

2006 兵庫県オープンゴルフトーナメント
(8月8日・兵庫県多可郡妙見富士CC)


最終18番で会心のイーグルを奪った小黒貴志


プロテストに合格したばかりの新人・大前和之


プロ19年目のベテランらいく安定感のあるゴルフで首位に立った井田安則

小黒 大会初のアマV狙う!!

  「2006兵庫県オープン・ゴルフトーナメント」第1日は8日、アマチュアの小黒貴志(25)=三木セブン=が1イーグル、4バーディー、2ボギーの4アンダー、68で回り、首位と2打差の6位タイと好発進した。9日の決勝ラウンドで大会史上初のアマチュア優勝を目指す。首位に立ったのは、66で回った井田安則(41)=アコーディアゴルフ=と大前和之(26)=信楽CC。1打差の3位タイには小倉辰之(29)=協和GC=ら3人が並んでいる。

 ▼好発進…首位と2打差の6位タイ

  最終18番、ピン右8メートルにつけたイーグルパットを小黒は思い切りよく打ち抜いた。ボールは下りのフックラインに乗ってカップに吸い込まれた。「今日はパットでショートが多かったので、強めに打ったのがよかったです」。これで一気に2打縮めて68の4アンダーとし、逆転優勝を十分狙える位置につけた。

 数日前から、右ひじに痛みを抱えていた。前半は不安を抱えたままラウンドした。8番のロングでは、ティーショットをバンカーに入れて4オン。ボギーを覚悟したこの場面で、3メートルのパットを沈めてパーでしのいだ。我慢のゴルフが好成績を呼び込んだ。

 この日は父・眞人さん(60)と母・公子さん(60)がギャラリーとして見守った。小黒がバーディーを奪取するたびに拍手を送って後押し。息子の活躍に眞人さんは「兵庫県代表で国体にも出るのに、忙しい中よく頑張っている。今日も風が強かったけどよくしのいだよ」と目じりを下げた。

 昨年の全日本パブリック、国体団体戦など数々のタイトルを獲得したアマチュアからの卒業を、小黒は心に決めている。9月には最終プロテストを受験する。「明日もアンダーで回りたい。できたら優勝して、弾みにしたい」。地元・兵庫のタイトルをプロ入りの手土産にする。

 新鋭、ベテランが首位に並ぶ

 ▼昨年プロ合格・大前 「優勝意識しない」

 ベテラン井田と並んで首位に立ったのは、昨年プロテストに合格したばかりの新人、大前。6バーディー、ノーボギーと完ぺきな内容だった。インスタートの最終9番では、ティーショットを左に曲げたが、ラフでボールが止まってOBを免れる幸運も。このホールもパーで切り抜けた。

 地元・兵庫県加古川市出身で、滝川二高から立命大に進学し、昨年のプロテストに3位で合格。現在は滋賀県の信楽CCに所属し、ローカル大会に出場しながら腕を磨き、将来のシード選手を目指している。「目標は同じ滋賀(甲賀CC所属)で人間的にも尊敬できる平塚(哲二)プロです」。

 ツアー選手ら並み居る強豪を抑えての首位発進に「あすは上手な人と回れるのでいい勉強になると思います。優勝は意識していません」と謙虚に話した。「趣味は特にないです。ゴルフ漬けの毎日」という26歳の若武者が、無欲で決勝ラウンドに臨む。

 ▼プロ19年目・井田 短尺パターさえる

 ベテランらしい安定感を井田が発揮した。66でのトップタイに「久しぶりにいいスコアが出たね」と額の汗をぬぐった。この日の朝から風邪をひき、足元はフラフラ。それでもプロ19年目の経験にものをいわせてノーボギーでしのぎ切った。

 パットが不安定だったため、パターを長尺から短尺に戻した。これが手に合ったのか、13番のショートでは8メートルのパーパットを見事に沈めた。本人も「大きなスライスラインだったのにね。よく入ったよ」と自画自賛だ。

 00年にはシード選手としてレギュラーツアーで活躍した。ここ数年はチャレンジツアーでの試合が多くなっていたが、意欲は衰えていない。「チャレンジツアーにも出ますし、QTの上位でもいい。とにかく、上(ツアー)を目指しますよ」。今大会の優勝を復活ののろしにする。

 ▼地元・平石が痛恨ダブルボギー 

 地元Vに燃える平石が、インスタートの最終9番で痛恨のダブルボギー。ティーショットを左のラフに入れた後、2打目を右にOB。これがなければ首位に1打差だっただけに「こんなことしていたらダメだね。優勝は簡単じゃないってことかな。あしたはコツコツいくよ」と、必死に気持ちの整理をつけていた。

 ▼高崎「去年よりいい」

 昨年は初日に65をマークし、首位に立ちながら翌日は76をたたいて失速した高崎が、今年も3アンダー、11位タイと上々のスタート。「去年は糖尿病で最悪の状態だった。体重が減ってドライバーが飛ばなかった分、曲がらなかったので初日は結果が出たけど、2日目は体がもたなかった」と振り返る。しかし「今は体調も元に戻り、去年より内容は格段にいい。あすは追いかけるよ」と自信を口にしていた。

 ▼近大卒コンビ 好スタート!!

 5アンダー、3位タイの小倉と、4アンダー、6位タイの石丸は、ともに近大ゴルフ部出身の29歳。04年のプロテストに合格した小倉は、最終18番でOBしながらもボギーで踏ん張った。02年に合格し、今季もミズノオープンで予選通過するなど実績では一枚上の石丸は風の影響を考え、平均300ヤードのドライバーを封印したことが奏功。小倉は「お互いの存在がいい刺激になっている」と話していた。

 〈ナイスショット ミスショット〉

 ▼中川勝弥(初日69。4年ぶり優勝も視野)
 「最終日も楽しめる位置までこれた。ジュニア時代から出場している思い出のある大会なので頑張りたい」

 ▼森田幸春(プロ13年目の39歳。ショット好調で3位タイ)
 「スイングを手ほどきしてくれたティーチングプロの平井君のおかげ。彼のためにも優勝します」

 ▼井戸木鴻樹(71の24位タイと伸び悩み)
 「パター以外ならウッズとも対等なんだけどなあ…。パターが入らないから戦闘意欲がゼロだよ」

 ▼松林伊三雄(3度目の出場。首位に1打差の3位タイ)
 「しっかりパターが入ってくれた。今度こそ、結果を出したい」

 ▼佐藤 剛(4アンダーの6位タイ。山梨から参戦)
 「10メートルのバーディーパットが2つ入った。今日はパットが良かった。初出場初優勝のチャンスなので頑張りたい」

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