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2007 兵庫県オープンゴルフトーナメント

2007 兵庫県オープンゴルフトーナメント
(5月6日・兵庫県三木市・吉川インターGCメッチャ)


山下は2位に3打差をつけて初制覇、ギャラリーの歓声に帽子を取って応える


最終18番、宮本はバーディーパットが決まらず、2位タイに終わった


兵庫県オープン初制覇の山下和宏(左)とベストアマの古田亘


同級生対決となった芹沢(左)と平石は仲良く11位タイの引き分けに終わった

山下11アンダー
シード権押さえ堂々、恩返しV

 「2007兵庫県オープン・ゴルフトーナメント」最終日は6日、兵庫県三木市・吉川インターGCメッチャ(6820ヤード、パー72)で行われ、プロ10年目を迎えた山下和宏(33)=フリー=がスコアを4つ伸ばして通算11アンダーとし、初日のリードを守り抜いて優勝した。2位は通算8アンダーで、宮本勝昌(34)=ハートンホテル、藤田寛之(37)=葛城GC=ら“チーム芹沢”の精鋭と、白佳和(27)=阿山CC=のシード組が並んだ。ベストアマは通算2オーバー、47位の古田亘(39)=推薦=が獲得した。

友人 オリックス・水口がエール

 ▼次週の日本プロへ弾み

 雨中のプレーと、優勝の興奮とで上気した顔をさらにクシャクシャにして、山下は最高の笑顔を見せた。01年奈良オープン、05年関西オープンに続くタイトルは、これまでにない特別な味わいだった。

 大阪・高槻GCのコース管理のアルバイトが、ゴルフとの出合い。同コースと、今大会の開催コースが同じ経営者という縁で出場した。「(佐藤社長、川口支配人らが)本当に喜んでくれて。こういう形で恩返しができたことがすごくうれしい」と声を弾ませた。

 ただ縁に恵まれただけではなく、努力も怠らなかった。行きつけのゴルフショップで知り合ったオリックス・水口栄二内野手(38)と意気投合。オフには誘いを受けて、愛媛でプロ野球選手同様の自主トレに励んだ。

 基礎体力の必要性を痛感する一方で、水口との付き合いを通じてプロとして応援する、応援してもらうということの意味を肌で感じた。前夜も「頑張りや」というエールをもらって臨んだラウンドだった。

 アウトは4、5番と連続してボギー先行。何とか盛り返してパープレーで回ると、インは4バーディーのラストスパートをかけた。

 2位に藤田、宮本、白というシード選手を従えての堂々Vには「結果としてはうれしい」と笑顔を見せた。しかし目標はまだまだ先にある。今大会についても「前半は『何やってるんかなあ』って思った」と、決して満足していない。

 「これでほっとせず、このペースを続けていきたい」。今大会を大きなステップに、まずは次週、日本プロゴルフ選手権で初の予選突破を目指す。

 ▼宮本、雨らめし2位タイ

クラブカバー 手作り実らず

 ツアーシード権を持つ実力者・宮本が雨に負けた?悪天候を想定していなかったため、クラブカバーを急きょ手作りした。「黒いゴミ袋に穴を開けて、ひもを通して…。朝からドタバタですよ。敗因はこれですね」と苦笑いだった。

 前半で3打縮め猛チャージを期待させたが、14番ショートでまさかのダブルボギー。「フェード狙いが引っ掛かった」と反省するティーショットが、左に外れ、アプローチも失敗。3オン2パットで優勝が遠のいた。

 『チーム芹沢』の芹沢、藤田とともに上位に入り、面目は保った。日本プロに出場するため、7日に開催地・沖縄に入る。「スコアメークはうまくいっている。自分の状態を上げるのが大事です」とうなずき、メジャー4勝目を見据えた。

 ▼古田"4度目の正直"ベストアマ、高校生・小鯛とのPO制す

 4度目の挑戦で古田が初のベストアマに輝いた。通算2オーバーで並んだ高校生の小鯛とのプレーオフ。1ホール目の10番で、パーをセーブして競り勝った。「キャディーをしてくれた村上君のおかげ。うれしい」と喜びをかみしめた。

 1日目は2オーバーと力を出し切れなかった。「周りがプロばっかりで緊張して…。きょうは気楽にいけましたよ。雨も気になりませんでした」。他のアマ選手が軒並みスコアを崩す中、イーブンパーでまとめた。

 かつては研修生としてプロを目指したが断念。6年前にアマに復帰した。ウォーターヒルズゴルフクラブでコース管理をしながら、仕事後にラウンドして腕を磨いている。「今、ハンディを取るためスコアカードを集めています。目標は8以下です」。39歳のトップアマは控えめに語った。

 ▼山口 新ドライバーでドラコン賞獲得 

 山口治(奈良ロイヤル)が12番(525ヤード)で314ヤードを飛ばし、ドラコン賞を獲得した。年明けからドライバーを探し求めていたが、3月にシャフトをフジクラのランバックス、ヘッドをワークスのアルティマイザV01Rにしてから安定感に自信を持った。「飛距離では負けないようにしたい」とこだわりを持つドライバーを武器に、チャレンジツアーからのシード権獲得を目指す。

 ▼中川 痛恨の18番ダボ

 終盤まで優勝争いしていた歴代優勝者の一人、中川勝弥(EBCGC)は最後の18番の2打目を池に落としてダブルボギー。結局7アンダーの5位に終わった。「ライは悪くなかったけど、ダフってしまって」と痛恨の表情。それでも「春先から調子はいいし、来週から2試合続けて出られるんで、何とか」とレギュラーツアーでの巻き返しを誓っていた。

 ▼芹沢 11位タイに苦笑い

 大会を大いに盛り上げた“チーム芹沢”のリーダー、芹沢信雄(サンエー・インターナショナル)は「上がりで失敗するクセがでちゃった」と通算5アンダー、11位タイに苦笑い。同組の平石との同級生対決も同スコアで痛み分け。「刺激がないねえ」と憎まれ口をたたきつつ、「(藤田、宮本の)2人が頑張ったから、よかったね」と参戦できたことを喜んだ。

 〈ナイスショット ミスショット〉
 ▼北澤数司 (3打落として29位)
「雨はそんなに気にならなかったんですけど…。来週、日本プロに出られるので、頑張ります」

 ▼平石武則 (前年度覇者は11位)
「つまらないボギーをたたかないようにと思っていたら、つまらないボギーが出てしまったよ」

 ▼白佳和 (2位タイ)
「10アンダーぐらい出したかったんですけどね。順位には満足しています」

 ▼藤田寛之 (『チーム芹沢』の宮本と同じ2位タイ。日本プロに出場)
「試合勘の面で上位でスコアを維持したのは大きい。きっかけ作りとしては満足です」

 ▼小鯛竜也 (高校3年。プレーオフで惜しくもベストアマならず)
「車で帰り支度をしていたので、あわててプレーオフの準備をしました。負けたのは仕方ないです」

 

 
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