山本善隆(左)と4度のプレーオフを制し優勝した中尾豊健
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優勝した(左から)60歳以上の部・川上健一、プロの部・中尾豊健、50歳代の部・丹羽俊一
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プレーオフ4H目死闘制す
中尾、大会初V
「2007兵庫県オープン・ゴルフトーナメントシニア選手権」は7日、、兵庫県三木市・吉川インターGCメッチャ(6602ヤード、パー72)で行われ、プロの部は中尾豊健(55)=アコーディアゴルフ=が、6アンダーの66で並んだ山本善隆(56)=城陽CC=を4度のプレーオフの末に下して、大会初優勝に輝いた。アマチュア50歳代の部は3アンダーの丹羽俊一(50)=六甲国際=が、60歳以上の部では1オーバーで3人が並び、マッチング方式で川上健一(60)=播磨自然高原船坂=がベストアマとなった。ベストアマの2人には、ワークスゴルフからハイパーブレードドライバーが贈られた。
▼「負けても2位」 無欲奏功
いつ果てるとも知れぬ、18番での死闘。中尾と、山本とのプレーオフは2度やっても決着せず、カップを切り直して続いた。迎えた4度目。中尾は第2打をピンの右6メートルに乗せた。バーディーを狙った山本はグリーンをオーバーさせ、3打目が寄らない。最後は1メートルのパーパットを決めた中尾に軍配が上がった。
「山本さんがボギーを打つとは思わなかったので『勝負つくんかな』と思いながらやった」と中尾は振り返った。それでも「負けても2位やからね。気楽ですよ」。淡々とした気持ちが初栄冠を呼び込んだ。
本戦でも、2日間大会なら、いつも2日目がいいという。今回は1日勝負ということで「悪いやろうな」と思いながら、無欲の6アンダーを叩き出した。
これで試合のない和歌山を除いて、京都、滋賀、大阪、そして兵庫の大会を制した。「あとは奈良だけやね。あと何年やるか分からないけど、やれるだけ頑張るよ」。地方のオープン競技やシニアツアーで、これからも勝利を重ねる。
▼山本 イケイケ裏目
プレーオフ4度の死闘の末、山本はボギーをたたいて敗れた。最後は攻めた結果のグリーンオーバー。セミラフからの寄せでチップインを狙ったが大きくショート。「きょう、ほとんどアプローチしてなくて感覚がなかった」。そこまで好調すぎて、すべてグリーンに乗せていたことが裏目に出た。「攻めた結果、明暗が分かれたね」と苦笑していた。
▽古市忠夫(21位で連覇ならずは)「パッティングも悪くて、ずっと悪い流れを引きずった。世の中、甘くはありまへん」
▼丹羽 ノーボギーV 50歳代の部
予選から36ホール続けてノーボギーの丹羽が69で回り、アマ50歳代の部で優勝した。「アマチュアではめったにできないことだから、すごくうれしい」とボギーを打たないゴルフに大満足。「ドライバーもコントロールショット。グリーンを狙うショットもセンター狙いと、セーフティーに徹した結果」。謙虚さの勝利を強調していた。
▼川上 借り物で優勝 60歳以上の部
ドライバーとパターを友人に借りてプレーした川上が、アマ60歳以上の部の優勝をかっさらった。「優勝なんて気持ちは全然なかったのに、最初にチップインバーディーが来て。コースが“優勝しろ”って言ってくれてるみたいだった」と振り返った。特にパターが大活躍。「イップスになりかけて打っても入った。これで友人から買うことを決めましたよ」とずいぶん気をよくしていた。
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