来日中の米俳優、アーノルド・シュワルツェネッガー（６５）が２１日、都内で行われた主演映画「ラストスタンド」（４月２７日公開）の会見に出席し、ゲスト出演したレスリング女子５５キロ級五輪３連覇の吉田沙保里（３０）をハリウッドに“スカウト”した。「アクションヒロインとして活躍してほしい」との電撃オファーを、吉田も「ぜひ、よろしくお願いします」と“快諾”。霊長類最強の師弟タッグが結成された。

　俳優として１０年ぶりに来日したシュワルツェネッガー。「Ｉ，ｌｌ　ｂｅ　ｂａｃｋ（戻ってくる）と約束した通り、戻ってきたよ」と、かつての決めセリフであいさつし場内を沸かせた。

　会見では、シュワルツェネッガーの大ファンという吉田と初対面。プレゼントのかぶとを持参した吉田がステージに現れると、シュワルツェネッガーは大喜び。「私がハリウッドに働きかけるので、アクションヒロインとして活躍してほしい」と吉田に訴えかけた。

　ハリウッドの最強アクションスターからの、突然の“スカウト”。吉田は驚きの表情を浮かべながらも「シュワちゃんからお言葉を頂けて感激。ぜひよろしくお願いします！弟子にして頂けますか？」と即答、霊長類最強タッグが結成された。

　シュワルツェネッガーは、五輪３連覇の吉田の活躍を知っていたという。「１人の人間が３つのオリンピックでメダルをとるなんて、あり得ないこと。そして金メダル以上に、何百万の人々に勇気と感動を与えたことがすばらしい。とても感銘を受けました。あなたのビッグ・ファンだよ」と手放しに絶賛した。

　世界選手権１４連覇を目指す吉田にとっては、ハリウッドデビューは“夢物語”だが「シュワちゃんと共に戦いたいと思います。１４連覇を目指しているので心強いです」と大いにエネルギーを充電した様子。最後にはがっちりと抱擁を交わし、互いの健闘を祈っていた。

　シュワルツェネッガーは、きょう２２日まで日本に滞在。カリフォルニア州知事時代から取り組む、エコ問題に関する意見交換のため、石原伸晃環境大臣（５５）と対面する。