バラエティーにドラマ主演でも活躍する原田泰造の目標とは 楽しいがずっと続くといいな
ネプチューン・原田泰造(53)が好演する主演ドラマが、大きな反響を呼んでいる。主人公である「おっさん」沖田誠役を演じる東海テレビ・フジテレビ系のドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(土曜、後11・40)は、令和の価値観へのアップデートを目指していく話題作。俳優・原田泰造は、バラエティー番組で見せるおおらかな表情はそのままに、等身大の演技も魅力だ。マルチに活躍するその魅力に迫った。
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柔和なオーラに、インタビュー空間がにわかに温かくなったように感じる。ネプチューンとしてだけでなく、俳優としてのキャリアも30年を超えているが「(演技の仕事は)楽しいですね。『おっパン』(おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!)の話が来た時も、やったぜ!みたいな感じで」と屈託なく笑った。
「おっパン」は世間の古い常識・偏見で凝り固まった51歳の中年男が主人公。家族からは「堅物」と嫌われ、デリカシーのないその言動は会社の部下からも敬遠されている。そんな彼が、ひきこもり状態となっている息子が家に連れてきたゲイの友人との出会いをきっかけに、価値観の“アップデート”を目指す物語。「(堀内)健とか(名倉)潤ちゃんとかも『見たよ』とか言ってくれるし、反響は僕のところにもありますね」と話す。
LINEマンガで人気を博した同名漫画が原作。「お話をいただいて(原作を)初めて読んだけど、いやあ面白かった!やりたいなって。台本は、子供の時に週刊漫画を見ている感覚で、次どうなるんだろうってワクワクして読んでいた」。自身が演じる誠については「昭和の感覚でずっと来て、多分『昭和最高!』だと思っている人がここにきて家族や、会社とうまくいかない。でも、よし頑張ってアップデートしようっていう、家族思いの良いお父さん」。実際の自身との比較は「ちょっと違うかもしれない」としつつ「けど気持ちは同年代だからすごくわかる」と熱っぽく語る。
実生活では、作中と同じように息子と娘の父親でもある。今では2人とも独立したというが、ちょうど息子が高校生くらいの時には「部屋にポスターやフィギュアがたくさんあって。『このフィギュア捨てていい?』って何回か聞いちゃって『だめだよ!』っていうのがあった」と振り返り「(当時はまだ)あんまり理解できていなかったなぁ」と語る。
ただ、今も昔も「奥さん中心でまわっている」という仲の良い家族関係に変わりはない。多忙な時期もあっただけに「このドラマに限らずにお父さん役をやり、子育ての話をすると、すぐ奥さんに怒られる。『やってなかったじゃない』と。でも本当にそうだなと思います」と頭をかいた。
そんな原田が心がける日々の“アップデート”は「電子機器。まったくわからないけど、付いていこうとしている。興味があるからね」。照れくさそうに話すが、聞いてみれば自室はスマートスピーカーと家電をつなぐなどIT化もバッチリで「あとは話題のあるテレビ番組や、ネットでの配信番組は見るようにしている。興味あるからね」と笑った。
価値観や行動が変わっていくことへの拒否感は「あんまりないかな」と柔軟だ。昭和最高!とは思わないといい「昔より今の方がいいと思う。先生がたたくことも嫌だったし、怒鳴る人も少なくなり、路上はキレイになった。前はきったないイメージだったから」と、穏やかに変化を受け入れている。
演技とバラエティーの両立。若手時代から両輪を回してきただけに「垣根はもうないかもしれない。バラエティーもドラマも居場所がないところから始まっているから。今はどっちも、ずっとセットにいる感じで楽しいですよ」と話す。ネプチューンとしても多くの番組に出演するが、くりぃむしちゅーや土田晃之といった「ボキャブラ時代」からの“戦友”たちとの共演も多く「くりぃむに『おまえいくつだよ!』とか言って『俺の方が先輩だぞ』って言っているの、普通の世界ではなかなかない。本当にうれしいんだよ、ずっと同窓会やっている感じで」と実感を込めた。
だからこそ「僕らも50代半ばのおじさん3人だから、目標としてはここ数年ずっと現状維持です。潤ちゃんも健も。楽しいがずっときているから続くといいなって」。年齢を重ねる中で、役者として年相応に変化する役柄を好演すれば、バラエティーの現場では昔と変わらずトリオや旧知のメンバーで笑いの空間を作る。「そのうち『おじいちゃんのパンツがなんだっていいじゃないか!』とかになるのかな」。そんな自然体で楽しむ姿がまぶしい。
◇原田泰造(はらだ・たいぞう)1970年3月24日生まれ。東京都出身。90年代からネプチューンの1人として活躍。俳優としても95年のTBS系昼ドラマ「ママに宿題」に出演するなど、長らく活躍。00年のフジテレビ系連続ドラマ「編集王」で初主演を果たした。その他、バラエティーだけではなく映画やCMなどもこなすマルチぶりを見せている。私生活では、若手時代に知人の女性と結婚し、1男1女の父。身長178センチ。
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