【ボート】厳しさ薄れたレーサー養成所
「ボート記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
9月19、20日、ボートレース113期生の卒業式を取材するため、約10年ぶりにボートレーサー養成所のやまと学校を訪れた。「十年一昔」という言葉もあるが前回、卒業レースを取材した時と雰囲気が大きく変わって驚いた。以前は独特の緊張感がひしひしと伝わってきたが、今回は逆に訓練生の明るい表情ばかりが印象に残った。
ある訓練生に話を聞くと「常に監視をされている点で精神的にキツかったけど、入学する前に想像しているほど厳しくはなかったです。同期でも技量不足で退学になった人はいるけど、訓練に耐えられなくなって辞めた人はいません」。以前では絶対に聞かれないような答えにまた驚いた。
教育事情が数年前と違うことは十分に承知していたが「厳しい」ことが代名詞にもなっていたやまと学校にも波及しているとは…。新人選手の苦戦が続くボートレース界。体罰は論外だが、わずか1年でプロの世界に選手を送り出す養成所ならば、もう少し厳しい訓練生活も必要な気がしてならない。
話は変わるが、私も約10年ぶりにペアボートに乗り、操縦をさせてもらった。体重が選手の2倍以上もあるため、カポックを着るだけでも人一倍時間を要して、水面では情けないターンの連発…。こちらは以前と何も変わってませんでした。(ボート担当・山本大輔)