前原、元王者と対戦へ「自分より下手」
ボクシングの日本ミドル級6位・前原太尊康輝(22)=六島=が26日、大阪市内で会見し、4月5日に住吉区民センター(デイリースポーツ後援)のメーン戦で元日本同級王者・佐々木左之介(27)=ワタナベ=と8回戦を行うことを発表した。
同級のスターでロンドン五輪金メダリストの村田諒太(29)=帝拳=を追う六島ジムのホープが真価を問われる一戦だ。相手は12年に元日本5階級王者の湯場忠志(都城レオ)から王座を奪った実力者。交通事故の影響で1年半試合から遠ざかっているが、再起戦で前原のランクを狙って来る。
「元日本王者を相手にどういう戦いができるか楽しみ。勝つのは絶対。村田さんや海外ミドル級の相手と戦うために、KOを連続で積み重ねるのは僕の使命。使命を持って次もKOする」と前原はプロ入り最高の相手に腕をぶした。
9戦7勝(7KO)1敗1分け。豪打の左は試合ごとに威力を増し5連続KO中。今戦が好内容なら、来春のチャンピオンカーニバルで日本王座挑戦というのが陣営の描く青写真だ。
WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志、WBA世界スーパーフライ級王者・河野公平、WBAライトフライ級王者・田口良一と3人の現役世界王者を擁するワタナベジム。22歳のイケイケは、日本屈指のジムにも言いたい放題だ。
新人王戦の時の佐々木のビデオを見たが「正直、自分よりへたくそだった。これで日本王者になれるのか」と一蹴。さらに日本同級王者に君臨する柴田明雄(ワタナベ)に対し「ランクの上見たら、ついでに王者もワタナベやんって。でも自分、(柴田を)強いと思ってないんで」とケンカを売りまくった。
なぜか尊敬する王者は内山。「好きなんですよ。低姿勢だし、話す言葉も丁寧。ボクサーとしても人間としてもああいう人間にならないといけない。でもあの年で人間出来てなかったらおかしいか」と言い放った。
実はプロ初黒星を喫したのはワタナベの金沢圭介。「悔しくてあの負けで仕事も辞めて、練習に打ち込むようになった」とボクシング1本で生きるための決意を得た。
「世界王者3人おって、自分の対戦相手で、初めて負けたのもおって、尊敬する人もおる。おもろいジムやな。1回、見学行ったろうか」とノリノリ。因縁ジムからの刺客を“浪速のタイソン”が撃ち、15年を飛躍の年にする。
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