瀬戸大也は4位、メダルに0秒05届かず 萩野公介は6位 200m個人メドレー

 レース後、抱き合う瀬戸大也(左)と萩野公介(撮影・高部洋祐)
 レース後、スタンドに向かって手を振る瀬戸大也(撮影・高部洋祐)
 レース後、リモートで瀬戸大也に手を振る妻・優佳さん(撮影・高部洋祐)
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 「東京五輪・競泳男子200m個人メドレー・決勝」(30日、東京アクアティクスセンター)

 日本の両エース、瀬戸大也(27)=TEAM DAIYA=は1分56秒22で4位だった。3位の選手とは0秒05差だった。この種目でリオ五輪銀メダルの萩野公介(26)=ブリヂストン=は6位で、1分57秒49だった。

 瀬戸はバタフライは食らいつく泳ぎで6番手。背泳ぎまでは後方だったが、得意の平泳ぎで上位をうかがうと3番手でターン。自由形でも懸命の泳ぎでゴール直前まで3番手を守っていたが、タッチの差でかわされた。

 大会前は「完璧に練習は積めた」と手応えを感じていた。6月は「99パーセント」と語っていた金メダル獲得確率も「(100パーセントに)めちゃくちゃ近づいてます。数字では表せられないけど自信はあります」と言い切っていた。

 しかし、瀬戸自身も本命視していた400m個人メドレーは予選敗退。200mバタフライも準決勝で敗退した。

 残った200m個人メドレーも予選は16位でギリギリ準決勝に進出。「落ちたと思いました。普通に」と語るほど薄氷を踏む思いだったが、わずかなチャンスに残った力を込めた。準決勝ではこれまで後半に失速していた反省から「最後スパートをかけた」とレースプランを変更。全体3位の成績で決勝に残った。

 昨秋は女性問題が報じられた。日本水連からは活動停止などの処分も受けた。1年延期が決まった時は、モチベーションの維持にも苦しんだ。「自分一人ではここまで来られなかった。本当にたくさんの方に感謝しかないです」と話していた。

 萩野はリオ五輪から、苦しんだ5年間だった。16年9月には、痛めていた右肘を手術。プロ転向を経て、復活を期した。その中で19年3月には原因不明の不調で同年の日本選手権の欠場と休養を発表。復帰後も世界を制した姿には戻りきらなかった。

 ただ、五輪が1年延期になり、萩野にとっては調整のチャンスが与えられた。「与えられたこの1年を大切にしたい」と誓った。代表選考会を兼ねた今年の日本選手権ではリオ五輪で金メダルを獲得した400m個人メドレーのエントリーを取りやめ、今の自身の力を発揮できる200m個人メドレーに絞り込んで、代表権を獲得した。

 29日の準決勝では全体6位。今大会不調だった盟友の瀬戸大也と2人で決勝に進んだ。「大也と決勝も泳げるなんて神様の贈り物としか思えなくて、すごく幸せです」と涙ながらに思いを語っていた。

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