【松本浩彦医師】働きすぎ、睡眠不足、体重増加…在宅ワークで注意すべきこと
在宅ワークも体調を崩してしまえば元も子もありません。出社勤務していた時よりも、むしろ多くの注意が必要です。特に自営の在宅ワークでは、有給休暇が発生しません。在宅で仕事できないことは、無収入を意味します。そうならないために、健康管理にはいっそう気をつけねばなりません。
知らないうちに、精神的負担がかかってしまい、自律神経が乱れ、体調面の問題が生じてしまうケースは実際にありますし、心がふさぎ込むメンタルヘルスにも気を付けて下さい。一日の生活リズムを決めて、人混みを避けて外出する時間を設け、気分転換をはかるのも一手です。
在宅で座りっぱなしになると、心臓血管系に負担をかけることになりますし、座り方が悪いと腰痛や肩こりも起こりやすくなります。胡座(あぐら)は実は腰に大きな負担をかけます。やはり外出などして、歩く時間を設けてください。立ったまま仕事するという荒技も、たまにはアリです。
在宅ワークで一番の落とし穴が、働きすぎと睡眠不足です。仕事とプライベートの区別がつかなくなり、オーバーワーク、睡眠不足の原因となりがちです。さらに体重管理もおろそかになりがちで、知らず体重オーバー。出社勤務よりも不健康になっては本末転倒です。
これまで会社でバリバリ働いていたお父さんが、ずっと家にいる。これって奥さんや子供さんにとっても、初めての経験だということを忘れないでください。在宅ワークという慣れない環境で、長年の生活習慣が崩れているお父さんの戸惑いも分かりますが、それはご家族も一緒です。家族とのコミュニケーションを大切にして、今こそ家族の結びつきや絆を見直す、これはそのチャンスだと考えてみてください。
◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。
関連ニュース
編集者のオススメ記事
ドクター備忘録最新ニュース
もっとみるドクター備忘録/「はちみつ大根」の効能を医師が解説 薬膳の理論に基づいたレシピで喉を潤し脾胃を補う
認知症予防にミソ汁を アルツハイマー病は50代以降3段階で進行→年齢に適した具材を選んで
薄毛が最近気になる 男性型脱毛症に驚きの効果もたらすAGA治療薬とは 早期発見、早期治療がカギ
なぜ薬不足なのか 厚労省、財務省の施策に行き着く→「ジェネリック医薬品を普及させる」
サウナで「ととのう」ためのコツ 水分を補給し髪と体を洗いましょう、汗が出やすくなる!
5年生存率2~6%の原発不明がん 痛み、違和感で受診必要なケースは?医師が解説 原発巣は肺、膵臓など多数
10代アイドル襲ったベーチェット病 若い世代で発症、口や外陰部になどに症状、治療は難渋
年代別アルツハイマー対策とは 50代はメタボ解消、60代はカボチャ&納豆、70代は 医師が解説