村田3連続KO!初の海外「楽しめた」
「ボクシング8回戦」(22日、マカオ)
ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストで日本、東洋太平洋同級1位の村田諒太(28)=三迫=が、海外デビューとなるプロ3戦目でカルロス・ナシメント(36)=ブラジル=を4回43秒、TKOで下し、3試合連続KO勝利を飾った。村田は序盤から足を使い、左ジャブを中心に優位に試合を展開。3回に左フックでダウンを奪い、4回開始からラッシュを浴びせ、レフェリーのストップを呼んだ。
“金の拳”がまぶしい光を放った。金メダリスト3人を集め“リング・オブ・ゴールド”と銘打たれた華やかな興行で、TKO勝利。世界への第一歩を踏み出した村田は「楽しめました。敵地だなと思うこともありましたが、日本人の応援も多くてありがたかった」と振り返った。
完勝だった。堅いガードとフットワークでナシメントに付け入るスキを与えず、3回終盤に左フックでダウンを奪う。そして4回。開始からロープ際に追い詰めて連打を浴びせ、ストップを呼んだ。
「やっとプロの試合の仕方が分かった感じ」と成長を実感。「ダウンを取った後、金子(大樹)君と内山(高志)さんの試合を思い出して距離を取った」と、年間最高試合に選ばれた昨年大みそかのWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチで内山がダウン後に逆襲に転じたシーンを回想。「驚くほど冷静だった。試合中にそれを思い出せたのも成長したと感じる」と、充実の表情を浮かべた。
デビュー戦では豪快な2回KO。2戦目は苦しんでの8回TKO。「2戦目は1発で倒そうとしてしまった。それは自分のボクシングではない。今回は1戦目のイメージから解放された」と、経験を生かしている。
試合前には親友からの手荒いメッセージも届いた。ロンドン五輪バンタム級銅メダルの清水聡(自衛隊)からLINE(ライン)で「負けろ」と一言。村田は「彼なりの激励かなと。でも、それが本当の友達。お互い頑張りたい」と感謝した。
次は日本、その次はシンガポールでの試合が予定され「組まれた試合をこなすだけ」と表情を引き締める。世界への戦いはこれからだ。
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