相次ぐプロレス試合中の大怪我…今こそ過去の死亡事故を振り返る

一時期の低迷から脱し、人気が復活したと言われるプロレス。その一方、リングの上では選手の大きなケガも目立っています。そんな今だからこそ、過去に起こった死亡事故を改めて振り返ります。

公開日:2017.4.25

トップレスラーが試合中の事故で死亡したというショッキングなニュース、しかもその原因となった技は、プロレス技の中でもポピュラーな「バックドロップ」だったことは、その衝撃に拍車をかけました。

リングサイドに飾られた遺影に向かって「社長、すいません」と、頭を下げる齋藤彰俊。後方は百田=20096月14日

三沢さんの“最後の相手”となった齋藤彰俊は、翌日の試合後、遺影に向かって土下座しました。

【2009年6月15日紙面より】 齋藤はリング上で遺影を指さすと、「社長、すみません!」と土下座した。「お前は悪くない」と背中を押された男は、退場後に泣き崩れた。「あの声援は三沢光晴に向けたものです。まだまだやりたいことがあったはずなのに…。『責任を取れ』という声援です」。自らを責め、引退も頭をよぎったというが「社長は弱音を吐くと怒る。大きな十字架を背負って前進していきたい。ノアで戦い続ける」と心に誓った。

齋藤はその後、11年12月にノアとの契約が切れフリーとなるも、14年6月13日に再所属となり、現役を続けています。

死亡事故は絶対にあってはならない

ここで振り返った2例の死亡事故ですが、決して「危険な技を、危険な状況でかけた」わけではありません。それでも事故は起こってしまったのです。
プロレス人気が復活するとともに、もっと派手に!もっと激しく!というファンの心理もわかります。しかし、それによって起こった事故は大きな悲しみを生みます。特に死亡事故ともなると、多くの人の人生を狂わせます。そんなことは絶対にあってはならないのです。相次ぐ重大な怪我は、プロレスが大きなターニング・ポイントに差し掛かっていることの警告なのではないでしょうか。

新着のまとめ

もっと見る

主要ニュース

リアルタイムランキング

まとめ記事ランキング