森保監督「非情なことをしてしまった」選外の大迫、原口に言及「迷ったところはいっぱいある」
サッカーのW杯カタール大会に臨む日本代表の森保一監督(54)が8日、ドーハ市内で取材に応じ、DF中山雄太(ハダースフィールド)に代わって招集したFW町野修斗(23)=湘南=について「日本人得点王で13点取っている。献身性は(東アジア)E-1(選手権)などで既に見ている」などと選出理由を説明した。
代替招集は現体制で長く主戦を担ってきた大迫勇也(神戸)や原口元気(ウニオン・ベルリン)ではなかった。森保監督が1日のメンバー発表会見で「経験のない選手の、W杯で成功したいという野心を持って戦ってくれるエネルギーを期待した」と強調したように、町野の“伸びしろ”に懸けた。指揮官は「迷ったところはいっぱいある。(原口)元気やサコ(大迫)は私が代表監督になってからの時間を考えれば、チームに貢献してくれた。感謝しかないという思いでいます」と複雑な胸中を隠さなかった。
大迫と原口は前回ロシア大会16強の立役者でもあった。大迫はアジア予選を1トップの主軸としてけん引し、原口は森保監督就任後、南野拓実(モナコ)に次ぐ38試合に出場していた。W杯への道が断たれた2人に対し、「非情なことをしてしまったという部分で、彼らがそのまま入ってきてもおかしくないというのは、総合的に考えたということはある」と神妙な表情で語った。
大迫はJ1最終節の横浜戦(5日)後、バックアップメンバーの打診を断ったことを明かし、「誰かのけがを祈るなんてしたくないじゃないですか。選ばれた選手がやるべきだと思うし、僕はテレビで見る側として応援したい」と語っていた。