64年間ありがとう…“定年”迎えた起き上がり人形「ポロンちゃん」が終売 今後について聞いた 

2024年12月に最後の出荷を終えた起き上がりこぼし人形「ポロンちゃん」。ベビーブームの頃より赤ちゃんの定番おもちゃとして全国に普及するも、2023年8月、最後の国内工場が後継者不足により廃業することが決定。

職人が手作業で胴体を接合し、音にこだわり製造。中国での生産も検討されたが再現することが難しく、断念せざるを得なかったという。可愛いポロンちゃんにもう会うことはできないのだろうか。製造元であるローヤル株式会社の広報担当に話を聞いた。

ーーポロンちゃんの誕生のきっかけは?

担当者:1960年代当時、日本中で赤ちゃん用のおもちゃとして起き上がり人形が数多く作られていました。一般的にセルロイド製でしたが発火の危険性が見つかり、ポロンちゃんは素材をアセチに変更。安全性に配慮した赤ちゃん用おもちゃとして誕生し、多くの人に親しまれました。可愛らしいお顔と美しい音色が特徴で、ポロンちゃんという名前も元々、一般家庭で親しみを込めて音色から「ポロンポロン」と呼ばれていたのが由来です。

ーー赤ちゃんの情操教育なども考えられた商品だったのでしょうか。

担当者:音に癒し効果があるという分析結果が残っています。大きな目も赤ちゃんの視覚的に認識しやすく、触れるとゆらゆら反応し、転がって遠くへ行かないため、赤ちゃんが自分で遊びやすいおもちゃでした。

ーー爆発的に普及したきかっけは?

担当者:発売当初から斬新で可愛らしいデザインが人気でした。当時は第二次ベビーブーム(1971年~1974年)であったこと。また、倒れても起き上がる様子が縁起が良いとされ、昭和の出産祝いの定番として贈られていたことも、普及を後押ししたと思われます。

ーー終売発表後の反応は?

担当者:どこで買えるのか?という問い合わせをたくさんいただきました。Xに投稿した最後の出荷の映像は52.4万回再生され、「ポロンちゃんにはお世話になった」「寂しい」「あの音色がきけなくなるのは悲しい」「64年間おつかれさま」などのお声もいただき、多くの人から愛していただいていたことを実感しました。

また、「親子3代に渡って引きついだ」(30代女子)など、世代を越えて愛されている様子を聞くと、大変うれしいです。

ーー今後の展開について教えてください。

担当者:2025年はポロンちゃん生誕65周年。公式ECショップオープンや、様々なキャラクターやアーティストとのコラボなどを予定しています。キャラクターになったポロンちゃんが、これまで以上に幅広い年代の人たちに親しんでもらえるような、「第二の人生」を歩んでほしいと思います。

(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)

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