【イスタンブール共同】トルコの最大野党、共和人民党（ＣＨＰ）は２３日、汚職容疑で逮捕された最大都市イスタンブールのイマモール市長が正式に党の次期大統領選の候補になったと発表した。同日の予備選で信任された。イマモール氏はエルドアン大統領にとって最も強力な政敵とされる。ＣＨＰのオゼル党首は演説で「戦いは選挙で受けて立つ」と述べ、早期選挙実施を要求した。

　予備選の候補はイマモール氏のみで、事実上の信任投票だった。オゼル氏によると、党員の大半である約１６５万人と、非党員の約１３２０万人が信任した。イマモール氏は声明で、投票数は「エルドアン氏への『もうたくさんだ』という明確なメッセージだ」と強調した。

　トルコ各地では２３日夜もイマモール氏の逮捕への抗議デモが開かれた。イスタンブール市役所周辺には大勢が集まった。

　イマモール氏は１９日、汚職容疑とテロ関連容疑で警察に拘束された。裁判所は２３日、収賄などの疑いがあると判断して逮捕。テロ関連容疑での逮捕は見送った。内務省は市長としての職務停止処分を発表した。