ありがとう掛布2軍監督ー誕生からの軌跡・下

 掛布2軍監督が、28日のウエスタン広島戦(甲子園)で、惜しまれながら阪神のユニホームを脱いだ。背番号「31」復活から約2年。ミスタータイガースが指導者として印した足跡をまとめた。

公開日:2017.9.28

 阪神が9日、掛布雅之2軍監督(62)を今季限りで退任させることを発表した。この日、鳴尾浜で取材に応じた四藤慶一郎球団社長が「掛布ファーム監督には、今シーズン限りで退任していただくことになっております」と説明。この日のウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)の練習前の円陣で選手、スタッフら全員の前で自ら報告。「若手が1軍で活躍してくれて、またこれから何人もの選手が活躍してくれると思う。充実した4年間だったと思います。背番号31を付けて、これだけ多くのファンの方々が球場に足を運んでくれて、背中を見てくれたということなのでね。背番号31にも感謝していますね」。

掛布2軍監督退任「充実した4年間だった」

【17年9月11日】藤浪、掛布さんに「恩返し」の投球を

 12日の巨人戦で先発する阪神の藤浪が11日、甲子園球場で軽めに調整した。5月4日以来の4勝目へ「いつも通り。打者一人一人に向かって自分の球を投げる」と静かに意気込んだ。10日に掛布2軍監督の今季限りでの退任が発表された。今季不振のため長期の2軍を経験した藤浪は「掛布さんはファームの時にすごくよくしてくださった。いい投球をするのが恩返しになる。そういう姿を見せたい」と言葉に力を込めた。

阪神の藤浪「恩返し」の投球を 12日の巨人戦で先発

【17年9月12日】心残りは高山…原点回帰で甦れ

掛布2軍監督、高山に原点回帰のススメ ほれ込んだ“1年目の姿”に近づけたい

 今季限りでの退任が決まっている阪神・掛布雅之2軍監督(62)が12日、高山俊外野手(24)を原点回帰させる方針を示した。ハードな練習をこなし、ティーネットの前で座り込む高山の元へ指揮官が歩を進めた。トレーナーにトスを要求すると、実演指導の始まりだ。62歳とは思えない鋭い振りで、下半身の使い方を説明した。「(高山は)楽をしすぎるんだよね。バッティングっていうのは楽をしちゃだめだよ」。

掛布2軍監督、高山に原点回帰のススメ ほれ込んだ“1年目の姿”に近づけたい

【17年9月26日】「僕たちのホーム」鳴尾浜ラストに観客殺到

掛布2軍監督感謝 超大入り!ラスト鳴尾浜「僕たちのホーム」

 「ウエスタン、阪神6-7広島」(26日、鳴尾浜球場)今季限りでの退任が決まっている阪神・掛布雅之2軍監督(62)が26日、鳴尾浜でのラスト采配に臨んだ。この日のウエスタン・広島戦には背番号31の勇姿を見ようと、収容人数500人を大幅に超えるファンが殺到した。掛布2軍監督が見られるのはあと2試合。27日からは甲子園へ場所を移し、最後の花道を飾る。

掛布2軍監督感謝 超大入り!ラスト鳴尾浜「僕たちのホーム」

 試合終了直後、スタンドから掛布2軍監督へ、たくさんの温かい言葉が送られた。「ありがとうって言ってくれること自体、照れくさいというか。現役時代はそう言われて球場を後にしたことがなかったんで」。あふれ出る感謝の思いを“掛布節”で表現した。「僕たちのホーム」と、たっぷりの愛着を持つ鳴尾浜での戦いは終わった。残るはあと2つ。ラストは甲子園で飾る。「もう62歳ですから。いろんなものを受け止めて、淡々と終わろうと思います」と指揮官。込み上げるものをのみ込んで、背番号31が最後のタクトを振る。

掛布2軍監督感謝 超大入り!ラスト鳴尾浜「僕たちのホーム」

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