【宝塚記念】イクイノックス 大外一蹴G1・4連勝 ルメール「安心しました」 JRA獲得賞金10億円突破
「宝塚記念・G1」(25日、阪神)
上半期の総決算となるドリームレースを制したのは、単勝1・3倍の断然人気に推されたイクイノックス。ファン投票で歴代最多の21万6379票を獲得したスターホースが、“世界ランク1位”の走りを見せつけ、G1・4連勝を飾るとともに史上21頭目となるJRA獲得賞金10億円突破を果たした。2着には10番人気スルーセブンシーズ、3着に2番人気のジャスティンパレスが続いた。
世界を極めたその走りを、上半期最後の大一番で存分に披露した。海外競馬関係者を含む4万4297人が見守るなか、イクイノックスが単勝1・3倍の圧倒的な支持に背を押されるように、馬場の大外から豪快に突き抜けた。
「安心しました」。デビューから手綱を取り続けるルメールが安どの表情で振り返ると、送り出した木村師も「ホッとしました。(プレッシャーがあったことは)否定できない。厳しかったです」と、胸をなで下ろしながら喜びをかみしめた。
好スタートを決めたものの、し烈なポジション争いに付き合わず、道中は16番手から。この日は内が残るレースが続いていただけに場内はざわついたが、頂に立つスーパーホースに馬場傾向など関係なかった。他馬が仕掛けた勝負どころでは冷静にワンテンポ待ち、残り600メートル地点からスパートを開始すると、最後はまさに人馬一体。ライバルたちをみるみるごぼう抜きにし、先頭で仁川の坂を駆け抜けた。
この勝利でJRA獲得賞金は10億3029万8000円に到達。「アーモンドアイを思い出しました」。かつて主戦を務めた、G19勝を誇る“女王”。ルメールはその秋華賞での走りを思い起こしていた。「内回りは特別なコース。一緒の競馬でしたね。2頭とも能力がとても高い。彼はすごくいいパートナーです」。イクイノックスも既に、希代の名牝と肩を並べる存在になっている。
中間は長距離輸送対策で、初めて栗東トレセンで滞在調整を敢行した。「乱暴な言い方ですが、レース内容はどうでも良くて、とにかくファンの期待に応えるだけでした。勝つことがこの馬にとって非常に重要なので」と指揮官。負けられない一戦に向け、陣営はさまざまな角度からのアプローチで万全の状態に仕上げてきた。
夏場は放牧でリフレッシュする予定だが、今秋の大目標に馬主サイドはジャパンC(11月26日・東京)を据えている。父キタサンブラックも勝てなかったタイトルを手にした今、比肩する者はもういない。さらなる勲章を追い続けるだけだ。(山本裕貴)
◆前年有馬記念優勝馬のV 21年クロノジェネシス以来、2年ぶり8頭目。宝塚記念&有馬記念双方優勝馬は史上16頭目。
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