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さらばイクイノックス 電撃引退で種牡馬入り 4歳秋の別れ、〝世界最強の遺伝子〟を後世に

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 前走のジャパンCを制し、昨年の天皇賞・秋からJRA最多タイとなるGⅠ6連勝を達成したイクイノックス(牡4歳、美浦・木村)が、現役を引退し、種牡馬入りすることが決まった。11月30日、同馬を所有するシルク・ホースクラブが発表した。鮮烈な走りでファンを魅了し、歴代1位となる生涯獲得賞金22億1544万6100円を稼ぎ出したパーフェクトホース。今後は血統継承という大仕事に向かっていく。

 圧倒的パフォーマンスで今年の競馬界の中心を担ったイクイノックスが、暮れの大一番・有馬記念を走らず、電撃引退することが決まった。

 秋の古馬3冠皆勤を望む声も多かったが、世界No.1ホースの勇姿はジャパンCが最後となった。(有)シルクレーシングの米本昌史代表は「(レース後の)牧場での状態チェックで2つのG1レースを走った疲れが見えていると伺っています。これから中3週では万全な態勢での調整が難しいと判断し、有馬記念への出走は見送らせていただくことにします」と説明した。

 4歳秋での引退。陣営の決断理由としては、馬産地からのラブコールが挙げられる。「ジャパンCのレース後、社台スタリオンステーションより素晴らしいオファーを頂きました。そのオファーに応える形で種牡馬入りさせることがベストという判断に至りました」と同代表。今後は北海道安平町の社台スタリオンステーションでけい養され、未来へ血統を紡いでいく。引退式などは、これからJRAと協議して決めるとした。

 22年JRA年度代表馬の快進撃は今年も止まらず、ドバイシーマクラシック、宝塚記念を完勝。天覧競馬となった秋の天皇賞では連覇を飾るとともに、1分55秒2のレコードを樹立した。その数々の衝撃的な走りにより、IFHA(国際競馬総括機関連盟)が発表する「ロンジン・ワールドベストレースホースランキング」で世界ランク1位に君臨。ジャパンCでは今年の3冠牝馬リバティアイランドを下し、改めて“最強”を証明した。

 通算成績10戦8勝(うちGⅠ6勝を含む重賞7勝)、生涯獲得賞金22億1544万6100円はアーモンドアイを抜いて歴代1位。その短い競走馬生活において鮮烈な走りを見せつけた青鹿毛は、ファンの惜別の思いを胸に、次のステージへと歩みを進める。

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