2024.03.05

競馬ギガ盛りブログ「この場を借りて感謝を」（３月５日）

　こんにちは。美浦・松浦です。４日の晩、ボートレース担当の安藤記者からＬＩＮＥが届きました。「小枝佳代さんが亡くなった」と…。

　私の競馬記者人生のスタートはホッカイドウ競馬。当時、ライバル社の看板記者だったのが安藤さんでした。のちに、彼が馬サブロー（関西）の立ち上げに加わった際、札幌にいた私に「中央で一緒にやらないか」と声をかけてくれたことで今があります。一生、頭が上がらない恩人です。

　小枝さんは安藤さんと仲が良く、当時、ホッカイドウ競馬の場内実況を担当されていました。いわば、競馬界における女性アナウンサーのパイオニア的存在。その声を聞けば、思い出す方も多いことでしょう。くしくも、３日の中山３ＲでラジオＮＩＫＫＥＩの藤原菜々花アナがＪＲＡ初の女性アナウンサーによるレース実況を担当されましたが、個人的には因縁めいたものを感じました。藤原さんと私は不思議と縁？があるので今度、彼女の生きた証しを伝えられればと思います。

　因縁と言えば、写真は２日の中山３Ｒで初勝利を挙げたエコロヴァルムです。とても流星がきれいな美男子。担当の村山助手は「いい顔してるでしょ？自分のやるべきことが分かっていて、競馬が上手なのがいいですね。まだまだ良くなりそうだし、これからさらに力をつけてくれば」と笑みを浮かべていました。

　実は、この馬の３代母スイートイブンは、安藤さんと私がホッカイドウ競馬のトラックマンをしていた時に北海道３歳優駿（現・２歳優駿）と北斗盃（皐月賞に相当）を制した道営の名牝。さすがに当時の記憶はないけど、もしかしたら小枝さんが重賞レースの実況を担当されていたかもしれません。このタイミングで、スイートイブンの子孫が初勝利。私には、見えざる力が働いたように思えてなりません。

　突然の訃報に驚くばかりですが、長くホッカイドウ競馬に尽力された小枝さんの笑顔、そして熱い実況は忘れません。本当にお疲れさまでした。バトンをつなぐように、ＪＲＡの実況担当として第一歩を踏み出した藤原さんも、これからますますご活躍されることでしょう。さらには、道営魂を受け継ぐエコロヴァルムも、さらなる高みを目指して頑張ってくれるはず。応援よろしくお願いします。