白鵬、合宿で炎鵬を猛烈に鍛え上げる「いい足固めになってくれれば」
右腕負傷で大相撲夏場所を全休し、名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)で復帰を目指す横綱白鵬(34)=宮城野=が14日、滋賀・長浜市で合宿を行い、弟弟子の幕内炎鵬(24)を約50分、猛烈に鍛え上げた。
ぶつかり稽古に胸を出し、当たりを受け止めて押し返した。右も左も鼻から流血した炎鵬を容赦なく転がした。泥まみれになった相手を起き上がらせて、力の限界まで絞り出させた。
12日から始まり、16日まで5日間行う今合宿では夏場所で負け越した炎鵬、幕内石浦と“内弟子”2人を強化するのが一つのポイント。「両関取を鍛え直す。2人とも悔しい思いをしている。名古屋に向けて、いい足固めになってくれれば」と期待した。
自身も東京の部屋ですでに相撲を取る稽古を再開し、長浜でも精力的に番数を重ねてきた。「実戦の稽古ができている。多少の痛み、違和感は脳が覚えているから、それも忘れてきている」と右腕の回復は順調だ。一方で古傷の左肘に違和感が出てきている。「新しいのが出てきている。付き合っていくしかないのかな」と、慎重に調整していく。
今合宿は毎年、名古屋場所前の恒例で14年から今年で6年目になる。14年は同合宿後の場所で節目の30回目優勝を果たすなど、験(げん)がいい。「終わってみて、この長浜が良かったなと思えるように」と、あと2日、復活へ向けた肉体を追い込む。