６月２７日に心不全で急死した俳優・斎藤晴彦さん（享年７３）の通夜が２日、東京・千日谷会堂で営まれ、俳優の佐藤Ｂ作（６５）、夏木マリ（６２）、歌手の和田アキ子（６４）、野口五郎（５８）、岩崎宏美（５５）ら約５００人が参列した。

　故人の人柄を表現した、清貧ながら華やかさも出した祭壇に、笑顔で歌う遺影が飾られた。「明るく天国へ送り出そう」と、１９８５年に出演したテレビ番組「今夜は最高！」や、舞台で「トルコ行進曲」を歌う映像が会場に流された。

　冒頭、亡くなった経緯を関係者が説明。心肺停止で搬送された病院で一度、奇跡的に息を吹き返したことを明かした。最後まで生きる執念をみせていた。

　俳優・柄本明（６５）は撮影中の映画のロケ先・北海道旭川市から帰京し、羽田空港から通夜に駆けつけた。斎藤さんとは何度も共演し、直接依頼されて斎藤さんが所属する劇団黒テントで研究生への講師も務めた。「好きな俳優さんだった。声も良かったからね。先日の蟹江敬三さんに続いて斎藤さんが…。また演劇の先輩が逝ってしまった。さみしい」と天を仰いだ。