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凱旋門賞 勝ってほしいのはキズナ?

2013年9月27日

 キズナで5度目のダービーを制覇した武豊=2013年5月26日、東京競馬場

 キズナで5度目のダービーを制覇した武豊=2013年5月26日、東京競馬場

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 「武さんに、何としても勝ってほしい」(50代女性)。その口調は、とことん熱い。

 5歳馬のオルフェーヴルは海外も含め19戦11勝で、G1・5勝。誰もが認めるスーパーホースで、実は私自身の1票もオルフェ票には含まれているのだが、今回は外国人のスミヨンが騎乗することに、引っかかりを持つ人がかなりいた。「オルフェが勝つと思うけど、ほんとは日本人騎手で勝ってほしいよね」(50代男性)。それと比べると、キズナには応援したい要素が満載、ということなのだろう。

 3歳馬のキズナは昨年の10月7日に京都でデビューし、いきなり連勝。だが、その後に主戦の佐藤哲が落馬で重傷を負い、代役として回って来たのが武豊だった。05年にはディープインパクトで4度目のダービー制覇を果たすなど、歴代最多の年間212勝を挙げたが、その後は年々、勝ち星が減少。大レースで活躍する機会にも恵まれなくなっていた。

 キズナに騎乗後も2戦は未勝利。?マークがつきかけていたが、その後の毎日杯、京都新聞杯を連勝すると、第80回の記念レースとなったダービーでは大外を追い込む見事な勝利。佐藤哲の思いも抱え込んだ武豊の復活劇と、キズナというネーミングがマッチして、一気にファンの心をわしづかみにした。

 第92回凱旋門賞は、日本時間の10月6日(23時15分発走予定)に、フランスのロンシャン競馬場で行われる。日本調教馬は過去に14頭が挑戦し、99年エルコンドルパサー、10年ナカヤマフェスタ、12年オルフェーヴルの2着が最高。日本馬どころか、ヨーロッパ以外で調教を積む馬は、ことごとく跳ね返されている難攻不落の頂となっている。

 地元フランスのフリントシャー(牡3)、前哨戦でキズナに迫ったルーラーオブザワールド(愛=牡3)、ノヴェリスト(独=牡4)らライバルは強力だが、ファンの思いは、やっぱり日本馬。

 勝つのはオルフェーヴル。

 勝ってほしいキズナ。

 凱旋門賞91回の歴史で、優勝回数は7歳1回、5歳7回、4歳26回、そして3歳はここ10年で8勝するなど57回。データではキズナ有利となっている。

(デイリースポーツ・玉森正人)

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