「調子はあまりよくなかった。６０点くらいです」との自己採点が示すように、自慢の速球が思うように走らなかった。復活を期する池田の“やまびこ打線”を力でねじ伏せることはできず、痛打された。しかし、安楽がマウンドで我を忘れることはなかった。

　「打たれて悔しいし、情けない思いもありましたけど、点を与えなければ勝てると切り替えられました」。本来の直球でないと自覚すると、迷わず金子のリードに従い、変化球を多投した。

　不調の原因は分かっている。愛媛大会では松山聖陵との準決勝に延長１４回完投、翌日の今治工との決勝にも９回完投。四国大会までは肩の疲労を考慮し、走り込み中心で投げ込みは控えた。「フォームを忘れて、リリースポイントがダメでした。明日から投げ込みをしっかりしたい」と中５日で迎える準決勝に向けての修正点は心得ている。

⇒続きを見る