山田洋次の大阪版舞台「恐怖感は倍増になっている」
山田洋次監督の映画『家族はつらいよ』シリーズが舞台化され、松竹新喜劇と初タッグ。大阪市内でおこなわれた製作発表では、山田監督をはじめ、演出助手のわかぎゑふ、松竹新喜劇のメンバーらが、新派で上演した東京版との違いを語った。
本公演は、熟年離婚がテーマとなった同作を大阪の下町・谷町六丁目を舞台に描く大阪バージョン『大阪の家族はつらいよ』。長年連れ添った妻が本音を吐露したことで、これまで築いてきた家族や夫婦の基盤が揺らぎ始めるストーリーだ。
脚本も手掛けるわかぎは、「まさか本当じゃないだろうと思っていたら『本当だった』とわかる。その恐怖感は大阪バージョンの方が倍増していると思います」と違いを説明する。
松竹新喜劇の座長・渋谷天外は実生活でも思い当たる節があると言い、「娘の離婚話がちょっと出てきたとき、うちの嫁さんが離婚届を持ってきて『これにハンコついてもらえ!』と。なぜあのとき嫁さんが離婚届けを持っていたのか・・・」と告白する場面も。
大阪版について山田監督は、「松竹新喜劇で上演するため、新しい台本をわかぎさんと書き直していたんだけれども、関西弁になると、どういうわけかセリフ量が倍になる」と首をかしげる。
「でも、そうやって時間と空間がどんどん広がっていくところが舞台の面白さだと思いました。稽古でももっと膨らんでいくのではないかと楽しみで仕方ありません」と期待を寄せた。
同公演は、11月13日から24日まで「大阪松竹座」(大阪市中央区)で上演。チケットは、1等席11000円、2等席6000円、3等席4000円で発売中。
取材・文・写真/岩本
(Lmaga.jp)
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