中日・中田翔 並々ならぬ決意を感じる“金色の丸刈り”
自分にプレッシャーをかけているように見えた。“金色の丸刈り”でキャンプ地の沖縄に現れた中日・中田翔内野手(34)だ。
30日午後、ドラゴンズブルーをイメージさせるスーツに身を包み、金色に染めた丸刈り頭で那覇空港の国内線到着ロビーに現れた。騒然とする到着ロビー。時折、笑顔を見せながらも近寄りがたいオーラを漂わせる。待ち構えていた女性ファンもぼうぜん、遠巻きにスマホで撮影するのがやっとの様子。ファインダー越しに見た私の脳裏には、1年前、キャンプ初日にロングヘアーに無精ひげで現れたロッテ・沢村拓一投手の姿が浮かんだ。
沢村はメジャーの実績をひっさげて古巣に復帰。ド派手なルックスにすることによってあえて自分にプレッシャーをかけていた。キャンプ初日から早出のウエートトレーニングを敢行し、ナインに大いに刺激を与えた。シーズンが始まれば、ブルペンから走ってマウンドへ行き、大事な場面で気迫に満ちたピッチング。守護神の益田とともにブルペンを支える存在となり、Aクラス(2位)入りに貢献した。
中田は3度の打点王に輝いた勝負強いバッティングを期待され巨人から移籍した。貧打で2年連続最下位に低迷するチームだけに、結果を出さなければ金色の丸刈り頭は非難されかねない。自分にプレッシャーをかけることによって、自分を追い込み、充実したキャンプを送って結果を出す。沢村の“ロングヘアー”に勝るとも劣らないインパクト。そんな並々ならぬ決意を“金の丸刈り”に感じた。(デイリースポーツ・開出牧)